理想の終活は?
超個人的 最終回の美学
ここでテレビのアレコレについて書かせてもらって、もうすぐ7年。だが、悲しいかな、いつか必ず最終回は来る。しかも、それは突然に。先日、僕が11年間担当している番組の終了が突然、発表された。悲しいが、長年に渡り、ワガママを聞いてくれたと感謝の気持ちが大きい。というのは、やはり建前で、本音を言うと、長編小説を書けるぐらいの何かがある。連日、「はぁぁ~」というため息ばかりが出ることで、察してほしい。今まで多くの最終回を体験してきた。よくあることだが、最終回前には企画が振り切り、すごい数字を取ることがある。「終わらなくても」という声が上がるのは、いわゆる“最終回あるある”。他にも、最終回になるとスタッフ全員がカメラに映り、「今までありがとうございました」ということも。でも、それって視聴者には関係のないことで、単なる制作者のエゴだ。いつものように、スッと終わる。これが、僕なりの最終回の美学。その担当番組もいつものように、有終の美を飾りたい。というわけで、来月から飯の種が一つ減ることに。これを機に、減量でもするか。
※次回は9月11日号に掲載
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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