消費税増税を視野に入れて 家の買い時を検討しよう
- 2018/5/31
- ハウジング
金利の見通しは「現状よりも上昇」が多数
住宅金融支援機構は、今年4月、住宅事業者と一般消費者、ファイナンシャルプランナーを対象に調査を行った「2018年度における住宅市場動向について」を発表しました(回答数は1895件)。
その中で、一般消費者に「これから1年以内(18年4月~19年3月)は住宅の買い時だと思うか」と聞いたところ50・6%が買い時と回答、またファイナンシャルプランナー(FP)には「18年度の住宅取得環境は17年度と比べるとどうか」を問うと64・5%が「17年と比べて買い時」と回答しています(グラフ参照)。
その要因として、一般消費者からは「今後消費税率が引き上げられるから」「マイナス金利政策の導入後、住宅ローン金利が低いから」、FPからは「マイナス金利政策導入後、住宅ローン金利が低水準だから」「消費税率引き上げ前の駆け込み効果」といった声がありました。
ここで注目したいのは、18年度が買い時と答えた要因として、来年10月に予定されている増税が影響していること。人生で最も高い買い物ともいわれる「住宅」の場合、引き上げられる税率2%は総額に大きくかかわってくるからです。では、家を建てるタイミングはどう見極めればいいのでしょうか?
確かに2%の増税分は負担が大きくなるものの、国は増税後に住まい給付金や住宅ローン減税の拡充を検討しています。ただし適用には要件を満たすことが必要なので、わが家が適用されるかどうかを確認し、増税前と増税後で費用がどう変わるか、シミュレーションしてみましょう。
引き渡しが来年10月以降になると、原則として消費税10%で課税されますが、住宅の場合、請負契約を来年3月31日までに締結すれば、引き渡しが10月以降になっても8%が適用される経過措置が設けられています。
大切なのは、自己資金を確保し、無理のない資金計画を立てること。増税に焦って準備が不十分なまま進めると、家も費用も満足できない結果になりかねません。慎重に検討していきましょう。