帰郷した主人公の成長を繊細に描く
海南市や紀美野町、有田川町を舞台に描かれた映画「見栄を張る」が、6月15日(金)に和歌山で公開されます。
周りには女優として見栄を張りながら、パッとしない日々を送る28歳の絵梨子。ある日、姉の訃報を受けて疎遠になっていた故郷の和歌山へ帰ります。そこで亡くなった姉が、参列者の涙を誘う「泣き屋」という職業についていたことを知った絵梨子。女優なら簡単にできる仕事だと思い、葬式に参列しますが…。

1990年生まれ、東京都出身
映画監督・藤村明世
メガホンを取ったのは、是枝裕和監督製作総指揮のオムニバス映画「十年 日本(仮)」の一篇にも携わる、注目の新鋭・藤村明世。公開に先立ち、藤村監督が製作陣とともに来和。見どころなどについてインタビューしました。
「映画のテーマは、泣き屋という特殊な職業。単なる葬儀の“サクラ”ではなく、死者の魂をあの世へ送る神聖な役割があると知り、興味を持ちました」。また、東京出身で、“田舎へ帰る”ことに憧れを抱いていたという藤村さんですが、ポジティブな部分だけでなく、地方出身の友人に取材をするなど、田舎特有の閉鎖的な空気感もリアルに表現しています。
和歌山を舞台に選んだ理由は、「山の中にポツンと家があるというイメージにぴったりの景色が、海南市にあったから」と藤村さん。「劇中では、海南市下津町の大崎漁港でのシーンがきれいで特にお気に入りです」とも。

「ロケ地・和歌山に戻って来られてうれしい」と話す製作陣
ストーリーの中で注目したいのは、絵梨子役の久保陽香さんの表情の変化。泣き屋という仕事を通して、自分自身と葛藤しながら成長していきます。藤村さんは、「主人公の心情など、誰もが共感する部分があるはずなので、老若男女、いろいろな人に見てほしい」と。スーパー・松源が登場するなど、私たちにとってなじみ深いモチーフも多数。同映画は、6月15日(金)~28日(木)、ジストシネマ和歌山(和歌山市松江)で上映。
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