毎日生き生き健康通信vol.50
今年も例年より多い花粉飛散量
点鼻薬を使いこなそう!
- 2024/2/22
- みんなの健康
- 内科の先生に聞きました!(毎日生き生き健康通信)
花粉症治療には、ステロイド点鼻薬
近畿地方ではスギが開花し、すでに花粉が飛び始めています。これからピークを迎え、昨年ほどではないものの、花粉飛散量は、今年も例年に比べて多い傾向です。これからの花粉症シーズンに点鼻薬を使用するとき、血管収縮薬の常用による薬剤性鼻炎に注意しましょう。
花粉症治療のメインは飲み薬ですが、鼻づまりなどの症状には点鼻薬を使用します。花粉症治療の点鼻薬はステロイド、抗アレルギー薬、血管収縮薬の3種類。中でも血管収縮薬は即効性があり、高い効果が期待できることから、市販の点鼻薬によく配合されています。しかし、血管収縮薬を使い続けると、血管が硬くなって、鼻粘膜が腫れ、知らず知らずのうちに鼻の症状を悪化させてしまいます。これを薬剤性鼻炎と呼び、症状が軽ければ自然に元に戻りますが、症状が重ければ治りにくく、他の薬も効きにくくなって厄介です。鼻水や鼻づまりに、いつの間にか点鼻薬が効かなくなったと感じる人は、薬剤性鼻炎の疑いがあります。病院で花粉症治療に点鼻薬を処方するときは、ステロイドが第1選択。敬遠されがちなステロイドですが、ある程度効果が期待でき、点鼻薬なら比較的副作用も少なく、使用できます。ただし、血管収縮薬に比べて、毎日正しく使用しないと、効果を実感しにくく、「効果がない」と自己判断して、市販薬に戻してしまう人も少なくありません。ステロイドを使うときは、1日1回、継続して使用することが大切です。それでもステロイドが心配な人には、抗アレルギー薬がありますが、ほかの2種類に比べると効果が弱く、持続時間が短いため、1日に4回使う必要があります。
血管収縮薬は、症状がひどいときだけ使用するなど、使い分けが重要です。毎年、花粉症で鼻の症状に悩む人は、血管収縮薬の常用を避け、この機会に点鼻薬を見直しましょう。専門医に相談を。(辻本直貴)
店舗名 | 和歌山駅前つじもと内科・呼吸器内科アレルギー科 |
---|---|
電話番号 | 073-476-5676 |
Webサイト | https://wakayama-naika.com/ |
住所 | 〒640-8341 和歌山市黒田95-5 |
診療時間 | (月・火・木・金)9:00-13:00 15:00-18:00 ※水曜日・土曜日9:00-13:00 |
関連キーワード