毎日生き生き健康通信vol.35
アトピー性皮膚炎の悪化に注意
しっかり保湿して予防しよう
- 2022/11/24
- みんなの健康
- 内科の先生に聞きました!(毎日生き生き健康通信)
「乾燥してきたな」と感じる前にケアを
これから冬本番になると、空気は乾燥します。肌も乾燥するので、アトピー性皮膚炎が悪化する季節でもあります。今年は、なかなか寒くならないので油断しがちですが、乾燥で皮膚炎が起こる前に、事前にケアすることで悪化を防いで快適に過ごしたいですね。
アトピー性皮膚炎の人の多くは乾燥肌です。空気が乾いてくると肌もカサカサして、かゆくなります。かくと肌のバリア機能や保湿機能が失われ、さらに乾燥してかゆくなる…、こうして肌が荒れる悪循環に陥ります。乾燥を防いで、かかないようにしたいですね。
肌の乾燥を防ぐには、保湿をしっかりとすること。ローションやクリーム、オイル、軟こうなど、市販のものでも構わないので、自分の肌に合う保湿剤を使いましょう。ローションタイプのものは使いやすいですが、保湿力はそれほど強くありません。ひどい乾燥肌の場合は、クリームかオイルタイプのものをおすすめします。
また、保湿剤を使っているのに、十分にケアできていない人が多く見られます。肌がベタベタするのが気になるぐらい“たっぷり”と保湿剤を塗ることがポイントです。1日に最低2回、朝と入浴後には全身に保湿剤を塗ってください。乾燥が気になるところには、日中にも塗りましょう。
保湿していてもアトピー性皮膚炎が悪化してきたら、すぐに治療を始めましょう。治療薬にはステロイドを使います。保湿クリームとステロイドを混ぜて使うこともでき、炎症を抑えることと保湿を同時にできるような薬の処方もできます。ステロイドは副作用を気にする人がいるかもしれませんが、必要な場合はしっかりと使って炎症を抑え、肌を整えることが大切です。ちょっとした乾燥でも「つい、かいてしまう」人は、かゆみを抑える飲み薬を併用するもの有効です。
(辻本直貴)
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