むし歯対策と歯ぐきのチェックも大切
歯や口腔内のトラブル予防とケアについて、ライフステージに沿って解説しています。今回は、学童期~思春期について。
2~3歳頃までに乳歯は生えそろいますが、永久歯への生え替わりは5~6歳から12~13歳頃まで。学童期は乳歯が抜けたり、永久歯が生えたりして歯がデコボコに並ぶので歯ブラシの当て方に注意しましょう(図上)。 思春期はホルモンバランスの乱れや生活の変化で、歯ぐきの腫れや出血など歯肉炎が起きやすい時期でもあります。歯磨きのときには、歯ぐきのチェックも大切です。
健康な歯ぐきは薄いピンク色で、歯間部にしっかりと入り込んで弾力性があり、引き締まっています。歯肉炎になっているときは(歯ぐきだけに炎症が起きた場合)、歯と歯ぐきの境目に歯垢(しこう)が付着。歯垢中の細菌が出す毒素で歯ぐきに炎症が起き、赤く腫れます。歯周ポケットと呼ばれる溝ができ、歯垢がますますたまりやすくなります(図下)。歯肉炎の歯ぐきは赤みを帯び、歯間部の歯ぐきは先端部(歯間乳頭部)が丸みをもってふくらみます。歯磨きなどの軽い刺激でも出血しやすくなります。これらを目安にチェックしてください。
また、思春期はむし歯になりやすい時期でもあります。外出時の飲食や間食の増加など、むし歯のリスクが高まります。
むし歯の原因となる歯垢をしっかり取り除くことが大切。セルフケアのポイントを紹介します。歯と歯ぐきの境目は、歯ブラシの毛先(わき)を歯と歯ぐきの境目に当て、細かく振動させて磨きます。奥歯のかみ合わせは、かみ合わせ面に歯ブラシの毛先を直角に当て、細かく前後に動かすこと。奥歯の後ろ側は、歯ブラシの毛先を奥歯の後ろ側に当て、細かく前後・左右に磨きましょう。(和歌山県歯科医師会・地域保健委員会)
関連キーワード