楽しさ、おもしろさを追求 次回作は納豆が主人公!?
- 2016/12/15
- コーナー
- LIVING Selection
『ちくわのわーさん』『こんぶのぶーさん』(ブロンズ新社)など、関西弁のシュールな作品で人気を集めている絵本作家・岡田よしたかさん。ユニークなキャラクターやストーリーは、散歩中に思い浮かぶこともあれば、編集者から「次はバナナでどうですか?粉モンを主人公にできませんか?」といった提案を受け、生み出されるものも。「読んだ人に楽しい、おもしろいと思ってもらえることだけを考えて描いています。私、お笑いが大好きで…」と根っからの“大阪人気質”。
幼いころから絵を描くことが大好きでしたが、絵本に関心を持ったのは、保育所での勤務がきっかけ。「子どもたちに絵本の読み聞かせをする中で、どんどんひきつけられていきました。でも、自分に描けるとは思いませんでした。漫画家になりたくて漫画を書いていた時期もあったのですが、漫画は絵だけでなく構成力が求められます。絵本にもストーリーが必要で…」と。
転機となったのは、個性的な作品が展示される「人人展」への出品。「当時、『人人展』には、井上洋介さん、片山健さん、スズキコージさんといった絵本作家が出展していたので、出版社の人が見に来られていました。そこで、小学生向けの月刊誌『大きなポケット』(福音館書店、現在は廃刊)に描きませんか?と声をかけていただき、『謝り倒す人々』というコントっぽい作品を描きました」と話します。マジックで指輪が本当に消えてなくなったり、駅のトイレでドアを開けてしまったり…。
その後、『おーいペンギンさーん』(福音館書店)で本格デビューするも、次作『特急おべんとう号』(同)を出すまで実に8年という年月を費やします。「なかなかうまくいかなくてね。ボツ続きでした。でも、これが食べ物シリーズの礎となり、後に『ちくわのわーさん』『うどんのうーやん』『こんぶのぶーさん』が誕生しました。次は“なっとうのなっとさん”を出したいのですが、納豆は賛否両論で(笑)」。次回作が楽しみです。
関連キーワード