暑さを表す言葉と冬の南極 ⑪
- 2020/8/6
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―先月末、近畿地方の梅雨明けが発表されました。今年は大雨が多かったように感じます。
激しい雨が短時間でやむケースが多くみられました。和歌山県内のアメダス(地域気象観測システム)の観測所では、過去30年間の梅雨期間の降水量の平年値を計算している16カ所中、14カ所で平均値の2倍超を確認しました。
―これから日差しが強くなります。天気予報で暑さを表す言葉に「夏日」「真夏日」などがあります。違いは何?。
最高気温が25度以上だと「夏日」、30度以上で「真夏日」、35度以上で「猛暑日」と表現します。ちなみに昨年8月の和歌山市の「真夏日」は25日で、その中でも「猛暑日」となったのは7日でした。
―「平均気温」という言葉もよく聞きます。
過去30年間の毎月・毎週の気温の平均値を算出したもので、「季節予報」と呼ばれる、1カ月先や3カ月先、寒候期、暖候期といった、長期の天気を予測するときに使用します。
―暦の上では立秋が過ぎ、日照時間が短くなってくるとはいえ、まだまだ暑くなりそう。南極は日本と逆ですよね。
8月は冬本番。でも、太陽が昇らない「極夜」が明け、研究者たちが活動し始める季節です。この時期は氷が厚くなるので、東オングル島にある昭和基地から周辺の島や内陸にある他の基地まで雪上車で移動して、古代の気候や環境の調査を始めます。
―話は戻り、8月の天気予想は?
晴れの日が多いと予想されます。気温だけでなく、湿度も高くなります。マスク生活が続いているので、熱中症には気をつけてくださいね。
回答者 | 田中省吾さん 和歌山地方気象台の技官で、日本南極地域観測隊の元隊員 |
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