〝専門家〞の話も聞いて
地域の交流の中で思い出づくり
2月5日の日曜、和歌山市立広瀬小学校の体育館に約90人の子どもたちが集まりました。この日は、校区内にある「屋形大通り商店街」が企画した「お餅まき大会」。
神社の祭りや上棟式などに行われる餅まき。和歌山県内では、これらに加えて地域の催しなどにも頻繁に行われ、非常に身近なもの。しかし、近年は高齢化や地域交流が薄れて行われなくなったり、核家族化が進むなどで「まちなかの子どもたちが餅まきを体験する機会がないのでは―」と、商店街が小学校に開催を呼びかけました。
用意された餅は700個。商店街の三浦屋生菓子店が無償で提供。さらに、近畿大学生物理工学部(紀の川市)が開発に携わった半生菓子「梅わかもち丸」600個も準備されました。
子どもたちの歓声と喜ぶ顔でいっぱい
子どもたちが集まると、まず、和歌山を〝餅まきの聖地〞として研究している和歌山県庁職員の林清仁さんが登場。県内各地の特色ある餅まきの様子を紹介。「こうした餅まきは、実は準備が大変なんです。仲良くけがのないように楽しんで、感謝の気持ちも忘れないで」と呼びかけました。その後、2学年ごと3回に分け、盛大に餅まきが行われました。子どもたちは歓声を上げて餅や菓子を受け取り、または拾い集めて持参した袋に入れていました。
「広瀬地区は地域のつながりがとても強く、子どもたちのこともいつも気遣ってくれています」と、同校の酒井千佳校長。「地域に大事にしてもらっていることを、楽しい思い出と一緒に大切にしながら、子どもたちには元気に育ってほしい」と話していました。