塗料には耐久、防水、遮熱などの機能が
長年暮らしているわが家をもっと住みやすく、快適にするために、専門家にリフォームのアドバイスをしてもらうシリーズ。今回は、屋根・外壁塗装に強みを持つ「岸本建設」(本社=大阪府岬町)の代表取締役・岸本健志さんに話を聞きました。
「リフォームというと壁紙の張り替え、間取り変更や水回りなど“家の中”の修繕に目がいきがちですが、実は一番最初に“ガタ”が来るのは、紫外線を浴び、風雨にさらされている屋根と外壁。建物を長持ちさせるためにも、屋根と外壁の塗装は新築から10年を目安に塗り替えてほしいですね」と岸本さん。
外壁は、手で触って白い粉がついたら、劣化のサイン。「そのまま放置しておくと、雨水が侵入してコケやカビが生えたり、ひび割れが起きたりする可能性が。そうなると塗装では修繕できず、“大工事”になります」と指摘。屋根は、自分で確認するのが難しいですが、「コケや藻、カビの発生、ひび割れなど、思っている以上に傷んでいます。弊社では見積もり依頼を受けると、ドローンで空撮して“現状”を見てもらうようにしているのですが、皆さんびっくりされます」とのこと。
塗料には、色あせた美観をよみがらせるだけでなく、耐久や防水、遮熱などの機能があり、「アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素などの有機塗料、セラミックやケイ素など炭素を含まない無機塗料、光触媒など、塗料のグレードと耐久年数、価格は比例します」とのこと。昨今は、有機HRC樹脂といわれる耐久年数が30年以上の塗料も出てきていて、確かに“高級塗料”ですが、先々長く住むなら塗り替えが不要なので、結果的には安く済むことに。ただ、「老後はマンションに」といったプランがあって、後々マイホームを手放すことを考えているのなら、そこまで耐久年数にこだわる必要はなく…。
「複数社で見積もりをとって、予算と用途に合った塗装を! 塗料の選択肢は多種多様なので詳しく説明してくれる業者を選びましょう」と岸本さんは話していました。
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