安全面・機能性が向上、価格以上の価値
長年暮らしているマイホーム。住めなくはないけれど、古びてきた感が否めず、なんとかしたいと思っている人に向けて、専門家にアドバイスをもらうシリーズ。今回は、「パワーハウス」(和歌山市手平)の営業・設計エンジニアの岩田竜樹さんに、浴室・洗面・トイレのリフォームについて話を聞きました。
「リフォームを検討されるのは築20~30年の家にお住まいの50~60代の方が多く、トイレは水漏れや孫が和式を使えないなど、必要に迫られてリフォームをする人が多いですね。一方、浴室は寒さやカビといった対策重視、洗面は浴室と一緒にという人が多く、あと、わが子の新築物件を見て影響されたというケースも」と岩田さん。
トイレリフォームの主目的は、便器交換。以前は貯水量が13lのタンクが一般的でしたが、今は4.8l、3.8lが普及していて、「13lと比較すると年間で水道代が1~1万5000円くらい節約できます」と。浴室は、タイルを1枚ずつ貼っていく在来工法に取って代わり、壁・天井・床・浴槽が一体化された機能性の高い「ユニットバス」が主流に。「ユニットバスは規格品なので、既存の浴室の寸法に合うものを設置します。繊維強化プラスチック(FRP)が標準で、人造大理石など予算に応じて素材は選べます」とのこと。浴槽に断熱材が使われているのでお湯が冷めにくく、浴室暖房を取り付けることでヒートショックの予防にも。洗面台にも流行があり、かつては一面鏡の開き戸で、水を受ける洗面ボウルは陶器製でしたが、今は三面鏡の引き出しタイプで物の出し入れがしやすく、洗面ボウルも人工大理石で割れにくくなっています。
「トイレ・浴室のリフォームは、安全面、機能性が向上する上に、最新鋭の設備は掃除がしやすい設計・加工がされているので、家事の負担が減ります。特に浴室は、価格以上の価値が感じられるかと。10~20年後を見据えて後悔のないリフォームを」と岩田さんは話していました。
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