放送作家
世にも奇妙なギャラ話
先日、えらく安い時計だ、と思いレジに行くと、ゼロの桁を間違い、慌てて戻したことがあった。そう、商品には値札があり、それを納得した上で買う。当たり前のことだ。ところが、テレビ業界では、その値札を無視した悪しき慣習が一部で残っている。ギャラを最初に、放送作家などの下請けへ提示しないことが多いのだ。番組予算内で制作し、放送後にギャラがあてがわれる。いくらもらえるのか分からないなかで、仕事をするのは、やり切れない。しかも、契約書を交わすわけでもないので、向こうの言い値になるケースがほとんどだ。ひどいときだと、1本分のギャラと思っていたのが、実は4本分だった、なんてこともあった(さすがに声をあげたが…)。大体の相場があるが、それを分かっていないプロデューサーもいる。もちろん、事前に提示するケースも増えてきたが、それでも、まだまだ。コンプライアンスは厳しいのに、ギャラに関しては無法地帯。働き方改革の前に声を大にして言いたい。そこらへんをもっとルール化してくれと。そうすれば、欲しかった時計も買えるかもしれない。
テレビのツムジ 関西の放送作家がバッサリ!
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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