10代~20代前半の約8割が何らかの症状で生活に支障をきたしているという生理痛。原因を理解し、上手に付き合っていくことが大切です。今回は若い人に多いとされる生理痛について取り上げます。
体操や入浴で体を温めることが大切
下腹部の痛みや腰のだるさ、吐き気、めまい、イライラなどさまざまな症状を引き起こす生理痛。“いつものことだから”と我慢していませんか。「若い世代の生理痛は、痛みの原因を知ることで、ゼロにはならないけれど痛みをコントロールできます」と話すのは、東京医療保健大学和歌山助産学専攻科長・福山智子さん(写真)。
若い人に多いとされる生理痛は生理が始まる約12時間前~2日目(48時間)にかけて現れる症状。ホルモンの作用で育った子宮内膜組織が排出される際、子宮の筋肉が収縮することで起こります。福山さんは、「10代は子宮が十分に育っていないところに、子宮内膜を押し出そうとする過度な圧力がかかることで痛みが生じます。また、ストレスなどの自律神経が原因になることもあります」と説明します。
生理周期は体調などに左右されるものの、基本的に25~38日間隔。月1回とはいえ、生活に支障をきたす人も。福山さんは、「鎮痛剤の使用も痛みを和らげる方法の一つ。体を温め、体を締め付けない衣服で気分をリラックスさせるなど、生理をネガティブに捉えず、うまく付き合いましょう」とアドバイス。鎮痛薬は効き始めまで時間がかかるため、痛みが起こると感じたら早めの服用がコツ。また、ストレッチや入浴は、体が温まり、血流がよくなることで筋肉が緩み、過度な子宮収縮が和らぐとも。その上で「ただし、病気が隠れていることもあるので、痛みが続くなら婦人科で相談を」と伝えます。
同大学と和歌山市主催の公開講座が、9月16日(土)午前10時半~正午、同大学雄湊キャンパス(和歌山市東坂ノ上丁)で開催。定員60人。9月13日(水)までに申し込み(電話可)。詳細は下記を。
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