忙しいママを助けるために
「パパにできること」は

パパとママ、どっちが好き?答えを聞かなくても分かります。そう、たいていの子が「ママ」。理由は、ママには10カ月間おなかの中で育み、この世に産み出した強みがありますが、同時に「子育てと家事をやって当たり前」がついて回り、いつも子どもと一緒だからです。

それに比べてパパは「自分は2番目」という遠慮からか、主体的に子育てや家事に関わることが少なく、あくまで「手伝う」というスタンスです。しかも「これをやればママが助かるだろう」といった優しい気遣いからではなく、指示されてしぶしぶ。やらされている感満載のヤル気のなさ。

「授乳の間にお皿を洗っておいてあげよう」ならうれしいのに、「洗えと言われたから洗う」という態度で、しかも洗い方が雑。ママはいつもお怒りモードに突入。

夏休みの宿題といえば、ワークや感想文とともに「家のお手伝い」がありました。年齢によってできるお手伝いは違いますが、低学年は「花の水やり」、高学年なら「お風呂そうじ」が定番ではなかったでしょうか。

ところがこのお手伝い、「毎日続けてエライね」と評価される一方、「決まったことしかしない」との反省すべき点が。つまり日々の暮らしの中では、その時々で手伝ってほしい事柄が変わるのに、気付かず、「私の役目はお風呂のそうじです」と、お風呂そうじだけを続けていたとしたら、それはまるでノルマ。

「育児や家事に参加しないダメパパ」認定をされたくないけれど、長時間労働で帰りが遅い、小さい子どもにさわった経験がなく接し方がわからない、家事全般が苦手でママのダメ出しが怖い、といったパパたちが「帰宅恐怖症」とか。

「イクメン」とことさら騒ぎ立てなくても、昔から子育てや家事を担ってきたパパたちがいます。実に自然に「忙しいママを助けたい。わが子がかわいい。自分にできることは」と考えた結果で、その根底にあったのは優しさに他なりません。

名前なりきよ ようこ
プロフィル絵本編集者として勤務後、渡欧。帰国後フリーに。
保育所や小学校で読み聞かせを25年以上続けている。絵本creation(編集プロダクション)代表

子育て・教育

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