実話をもとにフィクションで
主人公を通して小野田さんを
太平洋戦争が終わった後もフィリピンルバング島に潜伏し、約30年後に帰還した元陸軍少尉の小野田寛郎さん。その史実をフランス人が描いた映画「ONODA一万夜を超えて」が、今秋話題を集めましたが、次は昭和時代劇になって小野田さんの出身地・海南市の劇場すわん江戸村で上演されます。
タイトルは、「負け。―生きる―」。〝きのくにの魅力〟を舞台という手段で発信している「演劇街道きのくにプロジェクト」と、すわん江戸村を拠点に活動する「劇団紀州」の合作。「小野田さんを紹介する作品ではありますが、直接描くのではなく、捜索協力をした架空の人物を主人公に置いたフィクションで、角度を変えてとらえた作品」と脚本を手掛けた金澤寿美さん。劇団紀州の代表・市川昇次郎さんも「どの方向から小野田さんをとらえ、どう演出すればいいのか金澤さんと議論を重ねました。劇を見てもらえば、タイトルに納得していただけると思います」と話します。
本家筋にあたる宇賀部神社の小野田典生宮司も「寛郎は、人間は生きるために生まれてきたのに、自ら命を絶つことに心を悩ましていました。生きるということに焦点を当てていただき、心に何らかの形で響くものがあればうれしいです」と期待を寄せます。
公演日時 | 12月4日(土)、5日(日)午後1時、午後6時(開場は1時間前) |
---|---|
場所 | 劇場すわん江戸村(海南市且来) |
料金 | 一般前売り2500円(当日3000円)、学生1500円、未就学児無料 |
チケット | インターネット予約(https://stage.corich.jp/stage/115242)の他、劇場すわん江戸村などで販売 |
問い合わせ | 090(6065)0470 演劇街道きのくにプロジェクト |
関連キーワード