高い設計力と工事監理で理想の家に
家づくりを成功させるには、建て主のニーズに応えてくれるパートナーが不可欠。主な依頼先に、地域工務店、設計事務所、住宅メーカーがありますが、今回は設計事務所の特徴について、「瀧川建築デザイン事務所」(和歌山市新中通)の代表で、1級建築士の瀧川嘉彦さんに聞きました。
設計事務所と進める家づくりでは、建築士によるフルオーダーの住まいがかないます。「建て主の要望や好みをくみ取り、間取りやデザインをゼロから考えていきます」と、瀧川さん。工務店や住宅メーカーでも注文住宅を扱っていますが、「規格や工法、扱う資材・設備などについて各社で規定があり、完全自由設計が難しい面も」と話します。また、変形・狭小・傾斜など、厳しい敷地条件に対応してくれるのも、建築士の強みです。
建築工事は工務店などの施工会社が行いますが、建築士が建て主に代わって施工会社と交渉するのが一般的。「数社に見積もりを依頼し、費用や技術が適正か選定して発注します」。建て主が施工会社を指定する場合は、建築士に見積もり内容を精査してもらうといいでしょう。
現場で、施工会社が図面通りに工事をしているか、工程に遅れはないかを監理するのも、建築士の仕事です。「工務店や住宅メーカーは設計と工事を組織内で行います。一方、建築士は第三者の目でチェックし、欠陥住宅になるのを防ぎます」
コストの面でいうと、設計監理費がかかるのが特徴。「弊社の場合、建物の規模にもよりますが、建築工事費の10%前後を、設計監理費の目安にしています」と、瀧川さんは説明します。「建築士に依頼すると、総費用が高くなるのでは」と、不安もあるかもしれません。しかし、工事見積もりの内容を建築士が精査するので、適正価格で工事ができます。
高い設計力で予算に合わせた最良のプランを提示し、厳しい監理で住宅の質を高める建築士の家づくり。「価値観や感性がマッチする建築士と一緒に、夢のマイホームの実現を」と、瀧川さんは最後に話していました。
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