大河離れを防げるか!
「いだてん」の走りとは?
先週から始まった今年のNHK大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」。大河では三田佳子主演の「いのち」以来33年ぶりに、近現代の日本を舞台にしている。それを知って驚いた。33年間も、戦国や幕末など、よく似た時代設定ばかりしていたものだと。近年、大河の視聴率低下は、ここにあるだろう。登場人物、出来事などかぶりすぎなのだ。近現代の人物にスポットを当て、成功している朝ドラを見習うべきだ。今回の「いだてん」は、そういった意味でも、注目されている。人気脚本家、宮藤官九郎の起用に、主役級の豪華な俳優陣が勢ぞろい。大河離れをしていた若者層も取り込める。また、昨年起きたライバル裏番組「イッテQ」のやらせ問題で、日テレを離れた人もつかむだろう。大河では異例の海外ロケも敢行したそうで、今後は壮大なスケールで展開するに違いない。だが、次の2020年大河ドラマが明智光秀だと聞いて、がくぜんとした。また戦国に逆戻り。近現代の日本だけでなく、世界の歴史に目を向けたっていいのに。光秀の裏切りは、良い意味で期待できるだろうか?
※次回は1月26日号に掲載
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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