ワンストップリノベでさらにコストダウン
物価高や資材高で新築住宅の価格上昇が気になります。予算を重視するなら、住まい探しの選択肢に、「中古住宅」を加えませんか。シリーズ8回目は、和歌山市・岩出市・海南市で、約1200件の中古物件を扱う「スミカ」(和歌山市岩橋)の代表取締役・吉松三喜さん(写真)に、中古住宅のメリットや注意点を聞きました。
国土交通省の「建築着工統計調査報告」(2023年計)によると、和歌山県の着工新設住宅戸数は3958件で、前年比で16・8%減っています。その背景を踏まえ、「肌感覚ですが、中古物件に関する問い合わせがここ数年増えています」と、話す吉松さん。「新築価格が以前に比べて1・3倍ほど高く、2500万円だった住宅価格が、今では3000万円を超えてしまうケースもあります。予算面で新築を断念する人もいるでしょう」とも。
中古住宅は、新築に比べると手ごろな価格と豊富な物件数がメリットに挙げられます。「予算と希望のエリアを照らし合わせながら、物件を探せますよ」と、吉松さん。
家の状態が良ければ、そのまま移り住めますが、「好みやライフスタイルに合わせてリノベーションをする人も増えています。最近は土間空間を取り入れたリノベが人気」とのこと。この場合、物件の購入費とリフォーム代をまとめて借りられる一体型ローンを使えば、借入期間を長くして、毎月の返済額を抑えることも可能です。
中古物件は、不動産業者を通して購入するのが一般的。中には、物件探しから、売買の手続き、リフォーム設計、ローン設定、施工までをワンストップで行う業者もいます。「それぞれの過程を複数の業者に頼むより、希望に沿ったきめ細かい物件選びや施工デザインがかない、時間も手間も節約。中間マージンがなく、予算総額を抑えられる良さもあります」と、吉松さんは話していました。
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