変わりゆくテレビの企画書
今昔物語
放送作家になって今まで、何百と書いた番組企画書。昔は、文章を多めにつらつらと。それが時代を経て、目でも分かるように、イラスト付きの企画書へ。そうして、立ち上げた番組は何度もある。が、いつからか、新番組自体の数が減っていった。面白そうだからやってみようではなく、確実に数字が取れるものしか通らなくなったのだ。その担保として、この人気タレントさん出演OKだから企画書もOKという風潮に。つまり、先にタレント出演の確約をこちらで取り付け、ようやく企画書という流れになった。さらに今では、確実な“数字”ではなく、確実に“お金”が稼げるものへと変わりつつある。「この企業と手を組んでいるので、新番組どうでしょうか?」というプレゼンスタイルへと変わっていっているのだ。企画書に企業名を書くことも多いし、マネタイズの仕組みを書くこともある。事業計画書と企画書が合わさった、より複雑なものも。もちろん、そこに番組としての面白さも加えなければ通らない。と、かなり手間がかかった番組企画書を5つも出しているが、どれか通してくださいな。
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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