声のおけいこ、始める人が増加中
声の表情を磨いて、話し美人に
健康のバロメーター、年齢に関係なくツヤ声を目指して
コミュニケーションに欠かせない“声”。第一印象を左右するだけでなく、その人の心や体の状態も表します。自分の声は好きですか? 自分の声に関心を持つと、人生がより豊かになるかもしれません。
“声は持って生まれたもの”“年齢とともに声が出しにくいこと、老けることは仕方がない”と、諦めていませんか。
腕回し、屈伸と始まり、「(目・鼻・口を)顔の中心に集めて、パァーと緩めて」「あごを左右前後に動かします」など、顔と舌も加えた入念な準備運動―。和歌山市内で、ドラマ仕立てで世界の名作を読む、ナレーション・朗読教室が開かれ、人気を集めています。
腕、足、そして舌の準備運動がポイント
ナレーション講師で劇団ZERO(ゼロ)の俳優・石村渚さんが、約2年前から始めた教室で、生徒は小学生~80代と幅広い年代。スタート時から通う旭真弓さんは「孫に絵本の読み聞かせをしたくて始めました」と話し、声を出すのはストレス発散にもなっているそう。母親の影響を受けたという小学5年生の松山玲音さんは「上手になっていくのが楽しくて。将来の夢は声優か歌手」と笑顔を見せます。きっかけはさまざまですが、伸びのよい声を出し、生き生きとした表情で楽しんでる姿はみんな同じ。
声は呼吸することで、のどの奥にある声帯が振動して音がつくられます。その音が声道を通っり、舌や歯などの動きが加わって、いろいろな声に変化します。石村さんは「声は健康のバロメーター。声を出さない生活を続けていると、声を出すための筋肉が衰えてきます。日頃から声帯や滑舌を鍛えれば、ツヤのある声を取り戻せます」と話します。
朝起きてから声帯が目覚めるまで約3時間とも。コルクを口にくわえて「ホーホー」とフクロウの鳴きまねをしたり(右写真)、「あー」とおなかからしっかりと声を出したりするのもウオーミングアップの一つです。
声は出ていても、“かみやすい”“聞き取りにくい”などの悩みには、「滑舌のストレッチがおすすめ。「“ラララ…”と言い続けたり、口の中で舌を右回し、左回ししましょう。唾液が出て口中が潤う他、血行が良くなり、顔のシェイプアップも期待できます」と指導。
良い声を出すには、背筋を伸ばすことも大切です。両足を肩幅ほど開き、背筋は伸ばし、頭から吊り上げられているようなイメージで。「クッキー、といったときの口角の上がり方を意識することで、表情も声も明るくなります。春は人前で話す機会も増える季節。緊張したときは滑舌のストレッチを」とアドバイス。その上で「健康を保つためにも、口の体操を毎日少しでも続けてください」と話しています。
3月31日(日)、「みんなの健康フェア」で石村さんが教えるワンコイン講座「素敵にナレーション&朗読」が開かれます。
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