和歌山市保健所だよりvol.39
喫煙と健康について
発がん物質を含む「たばこ」の煙
- 2022/5/26
- みんなの健康
- 和歌山市保健所だより
今、日本人の2人に1人が、一生のうちに一度はがんになるといわれています。早期発見には定期的に「がん検診」を受診することが有効で、禁煙は、がんの予防にもつながります。
たばこの煙には、60種類以上の発がん物質が含まれています。国際がん研究機関(IARC)の報告によると、喫煙との関連が確実ながんとして、肺・胃・大腸・子宮頸(けい)部などが挙げられています。煙の通り道(口・喉・肺)はもちろん、唾液などに溶けて通る消化管(食道・胃)、血液中に移行して排出される経路(血液・肝臓・腎臓などの尿路)もリスクが高くなるので注意が必要です。
喫煙はがんをはじめ、脳卒中・虚血性心疾患などの循環器疾患、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)・結核などの呼吸器疾患、2型糖尿病、歯周病、と多くの病気と関係しています。喫煙を始める年齢が若いほど、がんや循環器疾患のリスクを高めるだけでなく、総死亡率が高くなることも分かっています。また、女性の喫煙は、妊娠する能力の低下や早産・低出生体重の原因、出生後の乳児突然死症候群の可能性も指摘されています。
本人は喫煙しなくても周囲のたばこの煙を吸うことを「受動喫煙」と言います。厚生労働省などの研究によると、受動喫煙との関連が確実と判定されているのは、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群の4疾患で、年間約1万5000人が死亡しています。
コロナ禍での生活はストレスを感じることが多く、息抜きとして喫煙する人もいるかもしれません。毎日を元気に過ごすことの大切さを考える今だからこそ、喫煙と健康について考えてみませんか?
(和歌山市保健所地域保健課)
名称 | 和歌山市保健所地域保健課 |
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電話番号 | 073(488)5121 |
住所 | 和歌山市吹上5-2-15 |
営業時間 | 午前8時半~午後5時15分 |
休日 | 土・日曜、祝日、年末年始 |
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