和歌山市が消費量全国第1位 大好き!バナナ
- 2018/11/8
- フロント特集
“和歌山といえばミカン”ですが、和歌山市民はバナナもたくさん食べていたことを知っていましたか。スーパーやコンビニ、どこでも手に入り、何気なく食べているバナナですが、体調をくずしがちなこれからの季節にぴったり。栄養が詰まったバナナについて、詳しく紹介します。
1年間で74・3本!?
春・秋によく売れるバナナ
和歌山市民は大のバナナ好き!? 総務省統計局の「家計調査結果(2人以上の世帯・2015~2017年平均1世帯当たり年間の支出金額及び購入数量)」によると、和歌山市はバナナの購入量が全国で第1位。1年間で、1人当たり約74・3本のバナナを食べているといいます(1本150グラムとして)。全国平均の42・3本と比べ、多くのバナナを食べています。
水分量の少ないバナナは夏の暑い時期にはあまり好まれず、春や秋によく売れるとか。比較的安価であることと、手で皮をむくとすぐに食べられる気軽さで、子どもからも大人からも愛されているフルーツです。「栄養価が高い」や「ダイエットに役立つ」「健康に良い」という情報を聞いたことがある人も多いのでは。詳しく知ると、もっとバナナが好きになるはず。
和歌山信愛女子短期大学生活文化学科・食物栄養専攻・西出充德准教授にバナナの栄養や健康への作用について、54年前から“バナナ倉庫”を構え、バナナを販売している古由青果専務取締役・フルーツショップふるよしの古田健一さんに保存の仕方などについて聞きました。
健康管理のおいしい味方・バナナ
体にうれしい栄養の宝庫
皮の色で食べ分けを
バナナには、熟すまでの色を分かりやすくあらわしたカラーチャートが設けられています(下記参照)。海外から日本へ輸入されてくるときは、全体が“青い”オールグリーンというバナナ。熟成するに従って、青から黄色、茶色へと皮の色が変化していきます。お店で見かけるのは、ほぼ黄色で先端が少し青みがかっているグリーンチップ。そこから徐々に黄色へと変化していき、熟して甘味が増した印としてシュガースポットという茶色い斑点があらわれます。
和歌山信愛女子短期大学・准教授の西出充德さんは、「バナナはとても面白い果物。色によって含まれる栄養が違います。気になる栄養に合わせて、皮の色を見て食べ分けるのがいいでしょう」と話します。
朝ごはんのときやおやつとして食べる他、疲れを感じたときにもバナナを食べることは効果的。ブドウ糖は、即効性のあるエネルギーとして脳などに利用され、デンプンはゆっくりとエネルギーに変換されるので、持久性のあるエネルギー源といえます。腹持ちがよく、スポーツを行う前にもぴったりです。栄養満点なのでハイカロリーと思われがちですが、1本約80キロカロリー(中くらいの大きさ)と、ごはん1膳(約250キロカロリー)に比べて低め。
そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトと一緒にとるのがおすすめです。バナナに含まれるオリゴ糖と、ヨーグルトに含まれる乳酸菌が相乗効果をもたらし、腸内環境を整えます。
普段、何気なく食べているバナナは、体にうれしい成分がたくさん入っているスーパーフルーツ。ぜひ皮の色や下記の保存方法に注目して、おいしく、ヘルシーなバナナライフを楽しんでくださいね。
老化予防や代謝に関わる栄養だけでなく、健康のカギとなる、腸内環境を整える成分がたっぷり!
老化を防ぐ抗酸化物質
老化の原因の一つ・活性酸素から体を守るのが、抗酸化物質。バナナには、ポリフェノールをはじめとした抗酸化作用のある物質がたっぷり。捨ててしまいがちな白いすじには、特に多く含まれています。
代謝に関わるビタミンB群
たんぱく質や脂質、炭水化物の代謝を促すビタミンB6、ビタミンB3とも呼ばれるナイアシンが豊富。さらに、皮膚や粘膜を健康に保つビタミンB2もあるので、美肌を目指す女性にぴったりです。
食物繊維がレタスと同等程度
バナナは食物繊維がたくさん含まれた果物。水溶性の食物繊維と、不溶性の食物繊維がバランス良く入っています。2種類の食物繊維の働きにより、腸内環境が整えられ、便秘解消につながります。
メタボ予防の味方!「レジスタント・スターチ」
若いバナナには、「レジスタント・スターチ(難消化性デンプン)」が豊富。胃や小腸で消化・吸収されにくく、大腸まで届き、善玉菌のエサになります。血糖値の急上昇を抑制し、腸内環境改善に役立ちます。
茶色バナナは糖類アップ!即効性のエネルギー源
茶色に変色したバナナは、含まれていた成分のデンプン質が、ショ糖やブドウ糖、果糖などいった糖類に成分変化することによって、甘みがアップ。これらの糖類は、デンプンを消化する時よりも早く消化吸収されるため、消化器官への負担が軽減されます。
できるだけ風通しの良いところで保存を。最適温度は20度前後。寒くなる秋~冬は、人のいる暖かな部屋で追熟させて
吊るす
バナナを吊るせる「バナナスタンド」などを利用して、風通しの良い場所で保存を。直置きだと、接している面から傷んでくる場合があります。
置く
バナナの重さにより接触面が黒くなっても、もちろんおいしく食べられますが、変色を防ぐためにはやわらかい布などの上に置くのがおすすめ。
冷蔵庫で ※秋冬はあまりおすすめしません
冷蔵庫に入れると、追熟が止まってしまいます。十分に追熟している状態でないと、おいしく保管できません。10度以下の環境では温度障害が起こり、皮がくすんだ色に。青果業界では「バナナが風邪をひく」というそう。
湯浅のフルーツショップ「ふるよし」には、巨大な“バナナ倉庫”が。追熟・色づけなどをする「ムロ」と呼ばれる部屋。フィリピンやエクアドルから輸入された青いバナナは、ここで追熟加工されます。500~最大700ケースのバナナが収納されているとか。
名前 | フルーツショップ ふるよし |
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住所 | 有田郡湯浅町湯浅1074 |
TEL | 0737(64)1777 |
FAX | 0737(64)1780 |
HP | http://www.confff.com/ |
HP | http://www.furuyoshi.com/ |