和歌山バーテンダー物語 vol.02
- 2014/11/6
- 大人リビング
- 和歌山バーテンダー物語
バーテンダー歴17年、自分の店を持って10年になる森田泰史氏。オーセンティックなBARを目指し、調度品に至るまで妥協はしなかった。いや、〝できなかった〞の表現が正解だろう。
オーセンティックには〝本物、確かな〞という意味がある。これを時代に流されないで守り抜いていくには強靭(きょうじん)な意思が必要。本物(の人)は、本物かどうか見極める能力を持っているからだ。グラス一つにしても、調度品一つにしても、本物からは見抜かれる。見抜かれたら最後、やっていけない。

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端正な顔立ちの森田氏は、「もっと上を目指し、自分を高めていきたい」と、これ以上完璧にできない姿勢でステアしながら答えてくれた。私の目の前で起こる全ての出来事が美しい。酒を飲むならどこでも飲めるが、街のどこかにBARは存在する。つい、質問を投げかけた。
「BARって何でしょう?」
「昔の茶室のようなところだと思ってください」
茶室など行ったこともないのに、なるほどと思った。また、新しい出会いの場でもある、とも教えてくれた。
出会いは男女に限らない。男同士、女同士もあるだろう(変な意味ではなく)。私のように50歳を越えると、新しい出会いというものに縁遠くなる。ここは彼(バーテンダー)にエスコートしてもらって、新しい自分にも出会ってみたいと思った。
「その時は、よろしく」と、私。
BARは自分をもうひとつ大人に成長させてくれる場所。まずは、彼の立ち居振る舞いから何かを学びたいと思う。
(次回は12月13日号に掲載)
住所 | 和歌山市田中町3ノ60 |
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電話番号 | 073(427)1075 |
営業時間 | 午後6時~翌1時 |
休日 | 月曜 |
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