和歌山バーテンダー物語 vol.01
- 2014/10/9
- 大人リビング
- 和歌山バーテンダー物語
Bar TENDER 平野 祐(ひらの たすく)
ちょっとした魔法に酔いしれてみたい夜もある
BARは私にとって映画の世界で、実生活とは無縁。しかしBARに誘われるとワクワクするし、何を着ていこうかと頭を悩ます。やはり特別な場所だ。そんなBARで出会ったバーテンダーを記していこうと思う。
最初に訪れたのは、その名もずばり「バーテンダー」の平野祐氏。日本バーテンダー協会和歌山県本部長の肩書きを持つ。
重厚な扉を開くと、グラスを磨く手を止め、「ニコッ」と笑顔。一瞬で私の緊張を解いた。
「同じカクテルを同じバーテンダーが作っても、季節によって、また日によって味は変わります」。日々が変化の〝ライブ〞が繰り広げられる。
バーテンダーにはカクテルを作る技だけでなく、客を満足させる人柄が必要だ。カウンターをはさんで、客とは一期一会であり、真剣勝負でもある。レシピ通りだけでなく、作る手順でちょっとした魔法を掛けるという。その魔法をカウンター越しに眺めるのもいい。同店には価格表はない。「オーダー前にカクテルの値段を遠慮なく聞いてくださいね」とも教えてくれた。
おすすめの「ジントニック」が現れた。魔法はステア(バースプンを回す)にあるそうだ。グラスの中が魔法にかかったと同時に、私も平野さんの魔法にかかっている。気分がいい。
味はもちろん、ジントニックが入ったグラスが気持ち良過ぎる。買ってきたばかりのグラスでも、丁寧に洗いふきあげたグラスにも、このような透明感を持ったグラスを見たことがない。どうやらここにも、バーテンダーの魔法がありそうだ。
住所 | 和歌山市楠右衛門小路11 |
---|---|
電話番号 | 073-427-3157 |
営業時間 | 午後8時~翌3時 |
休日 | 日曜 |
関連キーワード