和歌山で生まれたオリジナルのイチゴブランド “まりひめ”が10歳に

 真っ赤に熟したおいしそうなイチゴ。今の時期スーパーなどでさまざまな品種が並びます。本来の旬は4~5月ですが、ハウス栽培のイチゴは今が旬真っ盛り。そんな中、和歌山県のオリジナル品種である“まりひめ”が今年で誕生10周年を迎えます。まりひめのおいしい情報を届けます(下記プレゼント情報もあり)。

誕生日は3月18日 県内の栽培がぐっと増え、地域に定着

近年は、スーパーなどでも多く見かけるようになった“まりひめ”。和歌山県で誕生し、県内だけで育てられているイチゴのオリジナル品種です。

まりひめは、早くから出荷できて実の付きがよいイチゴの品種「章姫(あきひめ)」と、味わいにコクがある品種「さちのか」を交配し、品質と収量のどちらも有望な株を選抜して育成されました。だから収穫の始まる時期が早くて、長い期間そのおいしさが味わえる新品種が誕生したのですね。

そんなまりひめの生まれた日は3月18日。和歌山県農業試験場が育成し、2010年のこの日に品種登録されました。和歌山県の伝統工芸品「紀州てまり」にちなみ、みんなに愛される品種になることを願って“まりひめ”と命名されたそうです。品種登録から10年、3月18日にまりひめは“10歳”を迎えます。

品種登録された2010年、県内のまりひめ栽培面積は約5.7ヘクタールでしたが、今では約16.2ヘクタールと約3倍になり、県内のイチゴ栽培の約60%がまりひめです(2019年、和歌山県いちご生産組合連合会調べ)。和歌山県いちご生産組合連合会に所属する、178戸のイチゴ農家がまりひめを栽培しています。地産地消も進み、地元消費も拡大するまりひめ。そのおいしさにぐっと迫ります。

“形よし、色もよし”がおいしさの秘密

「まずは、実の大きさや形。まりひめは、果実が大きく、形はイチゴの典型ともいえるきれいな円すい形をしています」と説明するのは、和歌山県果樹園芸課の岡室秀作主任。「さらに、実は鮮やかな紅色。実についた緑のガクの根元まで赤く色づき、果肉は熟してもしっかりとしていて、中も赤みを帯びています」とも。その味わいは、濃厚な甘みの中にやさしい酸味を併せ持ち、みずみずしい食感。香りがとても豊かで、一口頬張るとイチゴの甘みと香りが口中に広がります。

田渕道人さん。美浜町にある「はないちご農園」のビニールハウスで

まりひめの栽培農家「はないちご農園」(美浜町田井)を訪ねると、「まりひめ農家は、できるだけ実が赤く熟してから収穫するようにしているんです。食べていただく方が手に取ったときに、“おいしい”と感じてもらえるように」と、同農園の田渕道人さんが話します。現在、田渕さんは「和歌山県いちご生産組合連合会」の副会長も務めています。

「一般的にイチゴは、熟する前に収穫して市場に出荷することが多く、その方が農家も扱いやすいし、出荷後も日持ちするなど利点もあるのですが、まりひめの特徴は実の赤さや濃厚な甘み。そのおいしさが伝わるよう、できるだけ赤く熟した甘みあるまりひめを届けたいと、栽培農家は品質や出荷の管理に努めています」と田渕さん。そんな努力が、まりひめのおいしさを支えています。

そして「何よりも収穫したてがおいしいので、それぞれが地元の市場に出荷し、その多くが県内の小売店に並びます。だからこそ地産地消が進み、地元の和歌山の人たちに愛されるブランドとして育ってきたのだと思います」と田渕さんは話します。

まりひめは例年12月~5月ごろまで収穫されます。「寒い時期は“冬イチゴ”、暖かくなると“春イチゴ”と呼びます。同じまりひめでも、それぞれにおいしさがあって、寒い時期に育ったまりひめは赤みが強く、味も濃くなります。春のまりひめは果汁が多くなって、とてもジューシー。それぞれの季節のおいしさを味わってもらえれば。スーパーやお店で購入するときには、より近い産地のものがおすすめです」と田渕さんはアドバイス。その他、まりひめをおいしく味わうポイントを聞きました(左記)。今シーズン、まりひめを食べたり、選んだりする参考にしてください。

また、まりひめのイチゴ狩りが楽しめるスポットの紹介や、まりひめを使ったスイーツやパンの情報を集めました。10歳になったまりひめ、今年もたっぷり楽しみましょう。

まりひめ おいしさのポイント

味わうとき
朝一番の収穫したてが格別
冷え過ぎず、ぬるくならない程度で味わうとおいしさが際立ちます。冷蔵庫保存や、クール便で届いたときは、出してしばらく常温で置いてから食べるのがおすすめ。反対に、少し気候が暖かくなり、常温で保存していた場合は、少し水で冷やしてから食べると、味が締まっておいしくなります。

見極める
種のまわりがプックリと
小さな種のまわりの実がプクプクっとしていて、弾けんばかりに膨らんでいるほど実が軟らかく完熟に近いという目印。膨らみがあるほど艶やかで果汁もたっぷり含んでいます。
形がよいもの 赤くきれいなもの
きれいな円すいの形に育っていて、きれいな赤い色に熟したものがおいしいです。
葉が反ったもの
緑のガクが実から反っている方が甘みが強い傾向に。

イチゴ狩りなら
株の葉に隠れていることも!
上記の見極めポイントを参考に摘んでみましょう。株の葉っぱの裏に実が潜んでいることも。めくっておいしそうな実を見つけてくださいね。

愛され まりひめスイーツ

どれが食べたい!? イチゴスイーツに目がない女性の皆さん、“おいしそ〜”と一気にテンションが上がるはず。まりひめスイーツを集めました。
※各店舗により提供期間が異なります。まりひめがなくなり次第終了となります

パティオ センプレコンテ中島本店

●まりひめタルト (イートイン 560円)(テークアウト 550円)

季節限定の人気タルト。まりひめがふんだんに使われ、フレッシュな春の香りに包まれます

店舗 パティオ
住所 和歌山市小雑賀613-4
営業時間 午前9時~午後6時(OS5時)
定休日 無休
お問い合わせ 073(426)0246
店舗 センプレコンテ中島本店
住所 和歌山市中島571-1
営業時間 午前11時~午後10時(OS9時)
定休日 第1・3月曜(祝日の場合営業)
お問い合わせ 073(475)1028

フルリール

●イチゴのスクエア (イートイン 700円)

バターをたっぷり使用したデニッシュトーストに、生クリームとまりひめをたっぷりと
まりひめ3月下旬まで

●イチゴのパフェ (イートイン 700円)  

自家製マカロンとまりひめに、イチゴのアイスやソースが絶妙の調和を生む逸品
まりひめ使用は3月下旬まで

店舗 メゾン・フルリール
住所 紀の川市桃山町市場309-2 
営業時間 午前8時~午後7時(カフェ正午~午後OS午後4時半)※3/1〜4/12は変更あり
定休日 月曜、第1・3火曜(祝日の場合翌営業日) 
お問い合わせ 0736(66)3233

フランチポップ

●まりひめフレジェ  (テークアウト・イートイン 486円)

有田川町のまりひめだけを使うこだわりケーキ。カスタードベースのバタークリームが懐かしい味

●いちごタルト  (テークアウト・イートイン 514円)

ピスタチオタルトにカスタードクリームと、同じく有田川町産まりひめをトッピング

店舗 フランチポップ
住所 和歌山市納定51-79
営業時間 午前9時~午後7時
定休日 火曜、月末の月曜 ※2月は17日(月)、18日(火)、25日(火)休業、3月3日(火)は営業
お問い合わせ 073(419)2277

サブリエ

●ストロベリープリンセス (イートイン 432円 )

カスタード、生クリーム、まりひめをサクサクビスキーが包む黄金カルテット!

●まりひめのクレープ  (イートイン 990円)(ドリンク付き)

生地の中も外もまりひめづくし。まりひめのソースやアイスと絡めていただきましょう 

店舗 サブリエ
住所 紀の川市粉河1002-4
営業時間 午前11時~午後6時(OS5時)
定休日 火曜
お問い合わせ 0736(60)2069

ピアット フルーツストア・アンド・カフェ

●まりひめパフェ (イートイン 1430円)(テークアウト 1404円)

写真映え間違いなし! 中にもまりひめが入っていて、全部で10粒以上は使われています

●まりひめDX (イートイン 495円)(テークアウト 486円)

フルーツショプのカフェならではのサンドイッチが人気。大きな口を開けて頬張ってね

店舗 ピアット フルーツストア・アンド・カフェ
住所 和歌山市板屋町3(1階)
営業時間 午前11時半~午後6時(OS5時半)
定休日 水・日曜、祝日
お問い合わせ 073(488)6340

カフェ・ド・バロン

●季節のフレンチトーストのホットサンド (イートイン 858円)

フレンチトーストの上に自家製のバニラアイスとまりひめをトッピング。とってもいい香り!

●イチゴとチョコとクルミのホットサンド (イートイン583円)

とろけるチョコとまりひめの甘み、そしてほのかな酸味がマッチ。ホットで味わうのもグッド

店舗 カフェ・ド・バロン
住所 和歌山市太田1-11-13 OEビル1階
営業時間 午前11時~午後11時
定休日 月曜
お問い合わせ 073(488)6616

パンジュール

●ラ・フレーズ (テークアウト 237円)

まりひめの季節だけ登場するデニッシュ。カスタードとホイップクリームが甘酸っぱさを引き立てます

店舗 パンジュール
住所 和歌山市東高松1-1-1
営業時間 午前7時~午後6時半
定休日 日曜、祝日(水曜不定休) 
お問い合わせ 073(402)0234

ラ・パティスリー・シュシュ

●まりひめのショートケーキ (テークアウト 450円)(イートイン 460円) 

赤いまりひめが映えるショートケーキ。ふわふわのスポンジにコクのあるクリーム、相性もばっちりです

店舗 ラ・パティスリー・シュシュ
住所 和歌山市七番丁26-1モンティグレ3階
営業時間 午前11時~午後7時
定休日 無休
お問い合わせ 073(435)0394

まりひめを読者10人にプレゼント

写真はイメージです

抽選でリビング和歌山の読者10人に、「和歌山県いちご生産組合連合会」から、まりひめ(2パック、2000円相当)がプレゼントされます。

〒住所、氏名、年齢、電話番号、記事の感想を記入して、はがき、またはメールで応募を
〒640-8557(住所不要)
和歌山リビング新聞社 「まりひめ10歳」係まで
メールは件名に「まりひめ10歳」と記入して
living@waila.or.jpまで。2月25日(火)必着

当選発表は、賞品の発送をもって代えます。発送は、まりひめを栽培する農園から。個人情報はプレゼントの発送にだけ利用されます。同意の上、応募してください

まりひめもある!イチゴ狩り情報

サクラファーム

開催期間 (紀の川市貴志川町西山)5月中旬まで
料金 大人2000円、小学生1500円、幼児(3歳以上)1000円、1・2歳児500円
お問い合わせ先 090(3485)7518 サクラファーム
備考 予約不可

貴志川観光いちご狩り協会

開催期間 (紀の川市貴志川町神戸)5月中旬予定(4月18日まで要予約)
料金 大人1500円、小学生1000円、幼児(3歳以上)700円
お問い合わせ先 0736(64)7212 同協会

村田農園

開催期間 (かつらぎ町佐野)4月下旬まで
料金 中学生以上2000円、4歳~小学生1500、3歳300円
お問い合わせ先 080(6155)8782 同農園

くどやまのいちご狩り

開催期間 (九度山町内)5月上旬まで
料金 小学生以上1500円~1800円※その他、子ども料金など各農園により異なる
お問い合わせ先 0736(54)4268 九度山町商工会

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