古代にタイムスリップ 恐竜ランドvs森林公園
- 2014/10/23
- フロント特集
中生代に生息していた恐竜。“恐竜王国”といえば国内最大級の恐竜博物館がある福井県が有名ですが、和歌山県も負けてはいません。巨大ジオラマが間近に見られるレジャースポットが2ヵ所も。秋の行楽シーズン真っただ中。大人も子どもも無邪気に遊びませんか? 両施設の魅力に迫ります。
見て楽しむ恐竜ランド
触れて遊ぶ森林公園
和歌山と大阪の県境の山の中、高野山の麓にある旧花園村の山奥…。どちらも〝なぜこんなところに恐竜?!〞というロケーション。「構想が持ち上がったときに、映画『ジュラシックパーク』がはやっていてね、洞窟の中に恐竜がいてもおかしくないかなと…」と話すのは、小原洞窟恐竜ランド(伊都郡かつらぎ町)代表の上西巌さん。
一方、森林公園(和歌山市深山)の管理を行っている和歌山市農林水産課の中居一樹さんは、「30年前の開園時からあると聞いています。当時の設置目的は分かりませんが、子どもたちに楽しく遊んでもらうためじゃないでしょうか」と言います。
両施設ともインパクトがあるのは、ディプロドクス。その他、恐竜ランドでは、屋外にトリケラトプス、ヴェロキラプトル、洞窟内にテラノドン、ティラノサウルスなど、森林公園にはステゴサウルス、ケラトサウルス、トリケラトプスがいます。
恐竜の数では恐竜ランドが圧倒的に〝勝利〞。でも、恐竜の足をくぐったり、背中に上ったりできるのは森林公園。ゾウやライオンといった動物と〝同居〞しているのもなんともユニーク。あっ、恐竜ランドにはえんま様や仏様がいたっけ…。
施設の見どころを解説
問い合わせ☎0737(26)0836
洞窟探検で恐竜探し
「昭和37年まで銅や金が採掘されていた鉱山跡を、村おこしに役立てようと整備しました。廃坑した鉱山はたくさんありますが、近畿で観光施設として活用しているのは、うちと兵庫県の生野銀山だけ」。上西さんはこう説明します。
洞窟の中はスリル満点。細くて暗い迷路のような道を上ったり、下ったりしながら進んでいくと、さまざまな恐竜に出合えます。「私〝洞窟マニア〞で、全国各地の洞窟を巡りましたが、ここは広すぎず狭すぎずでおもしろいと思います」とPR。平成16年に洞窟を拡張し、少々不気味な極楽洞も追加されました。「高野山の近くですし、えんま様と仏様を見て、何か感じ取ってもらえれば…」
くしくも今、洞窟を探検する「ケイビング」がちょっとしたブーム。本格的な探検とはいきませんが、子どもも楽しめる難易度で、夏はひんやり13度、冬はあったか12度というのも洞窟ならではの現象です。
問い合わせ☎073(435)1049
大自然に囲まれた雄大な公園
「その名の通り、森林が豊富で、四季折々の自然が満喫できる公園です。平成24年には、加太方面からの入り口近くにビオトープを創生し、さまざまな水生動物や野鳥、昆虫も生息しています。山頂からの見晴らしも絶景ですよ!」と中居さんは公園の魅力を語ります。
実は、恐竜がいるのはほんの一角。山全体が公園で、春はサクラ、梅雨時になるとアジサイが咲き乱れ、ハイキングコースも設けられています。展望台や展望デッキからは、晴れて見通しがよければ四国、淡路島、友ヶ島が望め、市街地を眼下に眺望。ただ現在、アジサイ園から展望デッキへつながる歩道と市民の森の散策路は整備中で、山頂までの道のりはちょっぴりハード。でも、頑張って歩いた先には…。
バードウオッチングや写真愛好家らも集う、市民の憩いの場。お弁当を持ってピクニックに!