口から始まる健康づくりvol.64
マスクの長期的な着用が
子どもの歯の噛み合わせに影響
- 2023/7/27
- みんなの健康
- 歯医者さんに聞きました!(口から始まる健康づくり)
口の筋力をきたえるトレーニングや
歯科矯正で歯並びを改善
新型コロナウイルス感染症の流行以降、マスク着用が日常化。今年、法律上の扱いが「5類」に引き下げられたことにより、マスクの着用は個人の判断にゆだねられることとなり、徐々に以前のような日常が戻りつつあります。
そんな中、北海道滝川市が、歯の噛み合わせの悪い3歳児の割合が、コロナ禍前の約3倍に増えたことを発表しました。口元が隠れていることにより口の周りの筋肉がゆるむことや、マスクの息苦しさから口呼吸になりやすく、日常的に口が開いている、いわゆる〝お口ぽかん〟の状態が続くことが影響していると考えられます。
歯並びの乱れは将来的に、虫歯や歯周病を引き起こしやすくなったり、全身や心の健康にも影響を及ぼします。お口ぽかんの改善、歯の乱れの予防には、口周りの筋肉のトレーニングが有効です。舌や唇、頬などの筋力を強化して正しい筋肉の動きを覚え、習慣化させる訓練「МFT(口腔筋機能療法)」、舌を動かす運動「あいうべ体操」などがあります。
出っ歯や受け口、歯を噛み合わせたときに上下の前歯の間に隙間ができる開咬(かいこう)など、歯並びの乱れが進んでしまっている場合は、小児矯正をおすすめします。
歯列矯正の治療方法は、大きく分けて「ワイヤー矯正(表側矯正)」「裏側矯正」「マウスピース矯正」。近年人気を集めているのが、マウスピース矯正です。その中でも主流となっているのが、アメリカで開発された「インビザライン」。透明のマウスピース型の矯正装置を歯に装着し、歯並びを整えていきます。従来の装置のように、「見た目が気になる」「話しづらい」「痛みが強い」などのデメリットがないのが特徴。大人の矯正治療と思われがちですが、決められた装着時間を守れるタイプであれば、子どもでも治療が可能です。
どんな矯正が向いているか、歯科矯正専門医や信頼できる歯科医に相談し、適切な提案を受けてください。口腔内の状況や本人の個性、生活スタイルに合った治療を行い、きれいな歯並びを目指しましょう。もちろん、成長期には食べ物をしっかり咀嚼(そしゃく)するなど、生活習慣に気をつけることも大切にしてくださいね。
(川崎豪彦)
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