口から始まる健康づくりvol.62
金属素材のインプラント
体に入れても大丈夫?
- 2023/5/25
- みんなの健康
- 歯医者さんに聞きました!(口から始まる健康づくり)
チタンやジルコニアは
体になじみ、骨と結合する素材
歯を失ったときの治療法の一つであるインプラント治療。あごの骨に人工歯根(=インプラント)を埋め込み、義歯を取り付けるという方法です。入れ歯やブリッジに比べ、天然の歯のような噛(か)み心地や優れた審美性など、多くのメリットがあることから、選択する人が増えています。インプラントの素材はチタンが主流。そのため、「体に金属を入れても大丈夫?」と不安に思う人もいます。
チタンは金属の中でも非常に生体親和性が高い(体になじみやすい)という特徴がある金属です。体への毒性がなく、アレルギー反応が出る人も少ないことが分かっています。1952年、スウェーデンのブローネマルク博士により、骨とチタンがトラブルを起こすことなく結合することが発見されました。
純チタンと他の素材を合わせたチタン合金。純チタンでは強度が不足するため、当クリニックではジルコニアとチタン合金を使用しています。ジルコニアは、チタンと同様、体との親和性が高く骨と結合する性質があります。ダイヤモンドに次ぐほどの硬度があることが特徴です。金属イオンが溶出することもないため、歯茎が黒ずむこともありません。
インプラントが骨と結合するまでには、一般的に下あごが約3カ月、上あごが約4カ月かかります。しかし、近年はメーカーの努力が目覚ましく、素材によっては期間がその半分になる場合も。
また、「金属のインプラントを埋め込むと、磁力の影響があるMRI検査などが受けられないのでは?」と気にする人もいます。チタンやジルコニアは磁力を持たないため、基本的には検査を受けることができます。ただし、磁石のパーツを使用するタイプのインプラント治療もあるので、必ず歯科医師に確認を。
素材についてはもちろん重要ですが、さらに大切なのが歯科医院選び。適切な治療を受けるため、またメンテナンスなどで長い付き合いになるので、値段や実績だけで判断するのではなく、しっかりとコミュニケーションが取れる、信頼できるクリニックを選びましょう。しっかりとかむことは、長期的に健康的な心身を保つことにつながります。インプラントのメリット・デメリットを踏まえながら、どんな治療が自身に合っているか、歯科医とともに検討してみてください。
(川崎豪彦)
店舗名 | かわさきデンタルクリニック |
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電話番号 | 073-488-5489 |
Webサイト | https://www.kawasakidentalclinic.com/ |
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