口から始まる健康づくりvol.57
インフルエンザ流行の季節
口腔ケアの重要性
- 2022/12/26
- みんなの健康
- 歯医者さんに聞きました!(口から始まる健康づくり)
歯垢がウイルスの感染力を増長
しっかりとした歯みがきが感染予防に
例年、12月下旬から3月上旬にかけて流行するインフルエンザ。この時期は、新型コロナウイルスに加え、寒い時期に流行するさまざまな感染症予防を徹底したいものです。基本的には、手洗いやうがい、乾燥を防いだり、人混みを避けたりする予防方法がありますが、口腔ケアが重要なのも知っていましたか。
一般的に、風邪は細菌かウイルスのどちらかが原因で発症。細菌は、粘膜に付着するだけで炎症を起こし、くしゃみや鼻水、のどの痛み、発熱などの症状を起こします。一方、ウイルスは粘膜に付着しただけでは発症せず、細胞の中へ入り込むことで感染し、増殖します。
インフルエンザウイルスは、口の中にある細菌によって感染力が高められることが分かっています。特に影響があるのが、歯周病菌です。歯周病菌が持つたんぱく質分解酵素が、ウイルスを活性化。インフルエンザだけによる感染よりも、歯周病菌が加わった場合の方が感染が拡大するのです。
このように、全身の健康にも悪影響を及ぼす歯周病菌は、プラーク・歯垢(しこう)にすみついています。プラークは、虫歯や歯周病などの原因となる細菌(悪玉菌)が増殖して集まったもの。歯磨きなどの口腔ケアを怠ると歯の表面にできる、白っぽくねばねばした細菌の塊です。薬や体の免疫機能では取り除くことはできないため、歯みがきで除去しなければなりません。みがき残しのないよう、時間を掛けて歯みがきを行ってください。
歯みがきの他に大切なのが、口腔内の潤いを保つこと。唾液の分泌を促す舌回し運動などがおすすめです。唾液には、食べ物の消化を助ける酵素の他、細菌やウイルスなどの病原体に対する防御因子が含まれています。
手洗いやうがいなど、いつもの感染予防に加え、歯や口腔の清潔を保つケアもしっかりと行いましょう。また、セルフケアだけでなく、歯科医院で定期健診を受けることも忘れずに。正しい歯みがきの方法や道具など、不安に思うことがあれば気軽に相談してみましょう。寒い季節も、健康的に過ごせるよう心掛けてくださいね。
(川崎豪彦)
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