口から始まる健康づくりvol.48
歯が溶けてしまう酸蝕歯
飲み物の酸性度、気にしていますか
- 2022/3/24
- みんなの健康
- 歯医者さんに聞きました!(口から始まる健康づくり)
酸性度の強い飲み物、食べ物が
歯のエナメル質に影響
歯にまつわる記念日はいろいろとありますが、3月4日は「酸蝕歯(さんしょくし)の日」。酸蝕歯とは、飲食物に含まれる酸によって、歯のエナメル質が溶けてしまった状態のことをいいます。
歯の構造は、神経や血管が通っている歯髄を象牙質、エナメル質が覆うの3層になっています。一番外側、表面を覆うエナメル質は、人間の身体組織の中で最も硬い組織。酸性度を表すpH値が5・5以下になると、歯の表面のエナメル質が溶けやすくなるといわれています。
pH値が低ければ低いほど、酸性の性質が強く、歯のエナメル質に影響を及ぼします。レモンやコーラをはじめとした炭酸飲料をとる習慣のある人は、酸蝕歯になる傾向が高いです。また、生まれつき歯が弱い人の他、逆流性食道炎などの病気がある人、飲みすぎによる嘔吐(おうと)などを繰り返している人も、胃酸の影響で酸蝕歯になりやすいといえます。
歯周病、虫歯に次いで、「第3の歯科疾患」といわれている酸蝕歯。症状としては、冷たい物や熱い物を口にしたときにしみるような痛みを感じる、歯の表面にへこみができるなど。エナメル質が弱まり、黄白色の象牙質が露出するなど、見た目に大きな影響が出ます。人前で笑えないといった、日常生活に支障が出ることも。
酸蝕歯を予防するためには、習慣的に飲み食いしている物を見直す必要があります。酸性度の高い物の飲食の頻度を減らしたり、長時間口にためないようにする、酸性度の高い物を口にしたときは、水でうがいをするといった対策をすることで、酸蝕歯の進行を遅らせることができます。熱中症予防のため、市販のスポーツ飲料を飲む場合は水で薄めるのもおすすめ。毎日の丁寧な歯のケアはもちろん、食生活についても、日ごろから意識することが大切です。
(川崎豪彦)
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