口から始まる健康づくりvol.30
「無意識に起こる歯ぎしり 歯やあごにかかる大きな負担」
- 2020/9/17
- みんなの健康
- 歯医者さんに聞きました!(口から始まる健康づくり)
かみ合わせやストレスによる歯ぎしり
男性で最大100kgもの負担が!?
自分自身や家族の「歯ぎしり」に悩まされていませんか。眠っている間にギリギリと歯をこすり合わせる、起きているときに無意識に歯を食いしばっている、カチカチと音を鳴らす、これらが歯ぎしりの症状。通常、口を閉じていても、上下の歯は1日に20分程度しか触れ合わないものですが、これらの場合は無意識のうちに接触している状態にあります。かみ合わせの悪さが原因であったり、ストレスが蓄積することによる、防御反応として表われるともいわれています。
歯ぎしりをすることによってあごに加わる力は、男性の場合、最大で100㌔㌘にもなり、日常的に続くと歯がすり減ったり、割れてしまったり、しみやすく敏感になったり、歯周病を引き起こしたりも。さらに、あごに負荷がかかることで、顎関節症(がくかんせつしょう)や、顔回りに痛みが生じたり、頭痛や肩こりを引き起こしたりと、歯だけでなく、体のさまざまな部分に影響が出てきます。
また、歯ぎしりによって長期的に過度な力があごに加わると、「骨隆起(こつりゅうき)」という症状を起こすケースもあります。骨隆起は、上あごや下あご、歯茎にできる、硬いコブのようなもので、あっても気がつかない人も多数います。これは歯ぎしりが治ったからといって、自然に小さくなったり、なくなったりすることはありません。悪いものではないので特に治療の必要はありませんが、肥大化した骨が舌にあたって発音がしづらいといった問題があるときは、余分な骨を削る手術を行う場合があります。
治療法としては、歯やあごにかかる負担を和らげるため、睡眠時にマウスピースを装着したり、筋肉の緊張を緩めるボトックス注射を用い、あごの筋力を弱めて強い食いしばりを防いだりする方法があります。また、かみ合わせが原因で歯ぎしりに悩んでいるのであれば、歯列矯正をおすすめします。歯ぎしりに悩んでいる人は、一度歯科医院に相談をしてみてくださいね。
(川崎豪彦)
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