卵巣がんの妻との1460日
医師の寺下さんが書籍を発刊
- 2025/1/16
- コーナー
- LIVING Selection in 和歌山
日本人の2人に1人が生涯に一度はかかるといわれる「がん」。突然、身近な人ががんと宣告されたら―。
肺がんなど呼吸器疾患の診療に20年以上携わってきた、日本赤十字社和歌山医療センターの呼吸器内科副部長・寺下聡さんが、自身の体験を記した『がん専門医 妻の進行がんと向き合う―卵巣がんの妻と医師の夫の1460日』(明日香出版社、297ページ、1650円)を発刊しました。寺下さんは「大量に情報があふれている現在、がん患者さんは何を信じればよいのか迷うことがあると思います。私たちの経験が一つの例となり、悩みや葛藤を抱えている人たちに少しでも寄り添えるものとなれば」と、発刊への思いを語っています。
寺下さんの妻・雅子さんは、2020年5月、無治療なら余命2カ月という進行性の卵巣がんと診断されました。寺下さんは「その日を境に、それまでの日常が一転しました」と振り返ります。書籍では、がんの宣告、抗がん剤治療、手術、術後の経過について実況中継のようなスタイルで伝え、患者家族と医師の両方の視点から、がんとの向き合い方について解説。がんサバイバーからのメッセージとして、雅子さんの言葉も添えられています。寺下さんは「そのときどきの自身の気持ちや考えをつづった一冊。手に取ってもらえればうれしいです」と話しています。
1月25日(土)、寺下さんと雅子さんによるトークイベントが開催。詳細は下記で確認を!
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