今、日本人の2人に1人が、一生のうち一度はがんになるといわれています。がんの早期発見には、定期的にがん検診を受けることが有効です。また、がんのリスクを高めるとされている、たばこを吸わないこともがんの予防につながります。
国立がん研究センター「がん情報サービス」によると、日本人のがん患者で、生活習慣や感染が原因と考えられる割合は、男性で53.3%、女性で27.8%。その中でも最も多い原因の一つが「喫煙」で、男性で29・7%、女性で50-05%を占めています。
たばこの煙の中には、発がん物質が約70種類含まれており、これらの有害物質は、たばこを吸うとすぐに肺に到達し、血液を通じて全身の臓器に運ばれ、がんの原因となります。
一方、たばこを吸う本人以外の人が、たばこの煙にさらされることを「受動喫煙」と呼びます。たばこの先から立ちのぼる「副流煙」は、喫煙者が吸いこむ「主流煙」よりニコチンは約4倍、タールは約2倍もの量が含まれています。特に子どもや病人、妊婦の場合は生まれてくる赤ちゃんの健康にも影響を及ぼすため、配慮が必要です。
来月7月1日から、健康増進法の改正により受動喫煙対策が強化され、学校や病院、行政機関の庁舎などで、敷地内禁煙が義務付けられます。さらに、来年4月には、飲食店やホテル、旅館、事務所などの多くの人が集まる施設において、原則屋内禁煙となります。
この機会に、たばこを吸う人も吸わない人も、たばこと健康について改めて考えてみませんか。
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