笑う門には福来る!
早口言葉でみんなが笑顔に
読み聞かせの仲間、Mさんは88歳。教育者だった両親の影響で幼いころから本が大好きだったそうです。物のない時代に月に一度、自宅に届けられる本が待ち遠しくて仕方がなかったこと、戦争中は不謹慎だと読んでいた本を取り上げられたことなどを小学生に話し、「皆さんは『本を読みなさい』と言ってもらえるでしょう、幸せですね。読みたくても読めない時代があったのですよ」と訴えます。年の差80歳、たくさん生きてきた人の声は味わい深く、Mさんが読む作品はどれも聞く人の心を打ちます。
ある「読み聞かせ会」では、雰囲気を出そうと照明が落とされ、会場が暗くなっていました。絵本の文字が見えづらく、メンバーが右往左往する中でMさんは一人涼しい顔。「文字を大きく書きましょうか」と尋ねたら、「覚えています(絵本の文章をすべて)」と返ってきました。
前文部科学省視学官のO氏に英語教育について取材した折、「たいていの人が人生80年を生きる時代は学校を卒業してからも学び続け、学校で身に付けた知識をアップグレードし続けなければ自分の人生を豊かにすることも、人の役に立つという志を持って社会貢献することも難しくなります」と話されました。Mさんはまさに、生涯教育を体現しています。
『十二支のはやくちことば えほん』(出版=教育画劇、作・絵/高畠純)は、子(ね)、丑(うし)、寅(とら) の十二支が登場するけれど、あの十二支のお話ではありません。よく知っている早口ことば「なまむぎ なまごめ なまたまご」や、あまり知らない(だけど楽しい)早口言葉を、子から始まる動物たちが順番に紹介してくれます。今年の干支「酉(とり)」は「にわには 二わ うらにわには 二わ にわとりがいる」。戌(いぬ)のページは「あのいぬ、チャウチャウちゃう?」「ちゃうちゃう。チャウチャウちゃうって」です。
お正月から続く運動不足を、お口の運動で補ってみてはいかがですか?早口言葉は楽しく、笑いも生まれます。
名前 | なりきよ ようこ |
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プロフィル | 絵本編集者として勤務後、渡欧。帰国後フリーに。 保育所や小学校で読み聞かせを25年以上続けている。絵本creation(編集プロダクション)代表 |
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