MBS「ちちんぷいぷい」
魔法が消えた理由とは?
先日、関西の放送業界に激震が走った。20年以上続く、MBS「ちちんぷいぷい」が来年3月で終わるという。一部スポーツ紙がすっぱ抜いたもので、番組からの正式発表はまだとのこと。が、周りでは、数カ月前から終わるというウワサはあった。ここ数年、視聴率が芳しくなかったからだ。一番大きな理由は,社会情勢に尽きる。ここ20年で、国内外を取り巻く環境は激変した。政治、外交、新型コロナと報道ニュースのニーズが高まり、裏番組「ミヤネ屋」「バイキング」へ視聴者が流れたからだ。となればMBSもそのような新番組を…とはいかない。何せコロナ禍で、MBSの営業利益は大幅にダウン。新番組を作る余力が無いのだろう。結果、CBC(名古屋)制作の好調な全国ネット「ゴゴスマ」を放送するという。これは関西の放送界にとっては、1枠減ったという由々しき事態。残り少ない枠をあふれたスタッフ、出演者が取り合うことになる。MBSさん、「ちちんぷいぷい」っと魔法の言葉で、何とかしてもらえないだろうか。いや、一番魔法の言葉を欲しているのは、放送局側かもしれない。
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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