前代未聞!ではない
他局へ移籍番組って?
今月からレギュラー放送となった、異色の番組「巷(ちまた)のウワサ大検証! それって実際どうなの会」(TBS)。今年3月末まで、ほぼ同じ出演者と内容で、日テレ系の「それって⁉実際どうなの課」として放送していた。この移籍が一部で物議を醸し出しているとか。ただ、こんな移籍が前代未聞か、といわれるとそうではない。例えば、「東野・岡村の旅猿」は、当初TBSだったが、今は日テレで放送している。「開運! なんでも鑑定団」(テレ東)は、「EXテレビ」(日テレ系)の1つのコーナーがベース。アニメもシーズン途中で局が変わることも、しばしばあるほどだ。
これら移籍理由のほとんどは、やはり制作費の問題に尽きる。局にお金がないので途中で打ち切り。その後、他局から声がかかったのか、企画を持ち込んだのかが、功を奏した。今後このようなことが頻繁に起こるだろう。より資金力のある、動画配信サービスへ移籍なんて当たり前になるかもしれない。やがて番組だけでなく、放送作家も高額な移籍金が用意されて…。いや、そんな夢物語こそ、あり得ない前代未聞の話だ。
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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