
北野宅子選手(22歳、和歌山県教育庁所属)
第47回全日本シニア体操競技選手権大会 個人総合4位
第67回全日本学生体操競技選手権大会 団体3位
ぎふ清流国体 1位
アキレスけん断裂で大会を棄権
悔しさを胸に新天地での活躍を決意
技の難しさ、ダイナミックさ、美しさを競う「体操競技」。今回、凛(りん)とした姿と、力強い技で見る人を魅了する北野宅子選手(和歌山県教育庁所属)にクローズアップ!
体操競技女子は、〝跳馬〞〝段違い平行棒〞〝平均台〞〝床〞の4種目があり、技の難易度を表すDスコアと、美しさや安定性などを基準に採点されるEスコアの合計点で競います。
北野選手は、お母さんが体操経験者ということもあり、4歳から体操を始めました。現在は、和歌山県教育庁に勤めながら、練習に励む日々。「最初は高校で体操をやめるつもりでした。でも、目標ができ、そのまま続けることに。大阪体育大学へ進学し、さらに、日本代表になるという目標ができました」と、当時を振り返ります。
大学3年生の冬、練習中にアキレスけんを断裂。目標としていた「ユニーバーシアード」(2年に一度開かれる通称学生のオリンピック)への夢が閉ざされました。「このことがすごく悔しくて、社会人まで続けるきっかけとなりました」。北野選手は和歌山の地で活躍することを誓います。
得意な種目は平均台。特に、側転にひねりを加えた〝ロンダート〞から入る3回ひねりの着地が見せどころ。強い脚力でしっかりと決めます。
一方、音楽に合わせて演技する床の表現運動が苦手。北野選手は「柔軟性がなくて…」と苦笑い。練習では、一連の演技を通しで行い、一つ一つの動きを確かめながら、表現力の向上に努めます。
当面の目標は、来年4月に開かれる「全日本体操競技選手権大会」で良い成績を出すこと。そして、勢いに乗って国体で大きな成果を挙げることを目指します。
「国体までに自分が持っている力を試合で出せるように調整し、優勝を狙っていきたいです」と、きっぱり。そして、「思い切った演技をしていきたいです。失敗しないように、もっとメンタル強化に力を入れていきます」と続けます。
人一倍負けん気の強い北野選手。自身としっかり向き合い、厳しい練習を重ね、勝利に向かいます。彼女が見せる美しい演技に注目です。
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