住宅ローン控除期間延長、基準地価下落
コロナ禍で生活スタイルの変化を余儀なくされる中、おうち時間が増えてマイホームを検討するようになった人もいれば、コロナ禍前からそろそろ…と考えてはいたものの、「このご時勢に家が建てられるのだろうか」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
免許を受けている全国の宅地建物取引業社の約8割が加盟する「全国宅地建物取引業協会連合会」と、それを母体とする保証機関「全国宅地建物取引業保証協会」が、昨年9~11月にインターネットで一般消費者を対象にした「住居の居住志向および購買等に関する意識調査」を実施。「いま、不動産は買い時だと思いますか?」の設問に対し、17.3%が「買い時だと思う」と回答。19年度の調査より4.3ポイント増加して、買い時と答えた理由は「住宅ローン減税など住宅取得のための支援制度が充実しているから」(36.6%)、「今後住宅ローンの金利が上昇しそうなので」(22.8%)と。逆に、「買い時だと思わない」と答えたのは25.5%で前年度より3.4ポイントマイナス。「不動産価値が下落しそうだから」(31.3%)、「自分の収入が不安定または減少しているから」(24.4%)を理由に挙げています。
確かに、2019年10月の消費税率引き上げ時に、特例として10年から13年に延長された「住宅ローン減税」の控除期間は、コロナ禍で対象期限が延長され、床面積要件も緩和されました。一方で、住宅ローンを1%未満の金利で借りている人の割合が高く、22年度以降に「1の控除」が見直される可能性も指摘されています。また、20年7月1日時点の基準地価は、全用途平均で17年以来3年ぶりに下落に転じ、「住宅地」は下落幅が拡大。先行きの不透明感から不動産の需要が弱まっているのも事実です。
「(現在の住まいに関係なく)持ち家派? 賃貸派?」という問いかけに対しては、持ち家派が74.5%、賃貸派は25.5%。持ち家派は「家賃を払い続けることが無駄に思えるから」「落ち着きたいから」、賃貸派は「税金が大変だから」「住宅ローンに縛られたくないから」と答えています。
家づくりに“こんな時代だから…”はあまり関係がなさそう。迷っているなら、まずは資金計画から始めてみては?
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