中古住宅に関する調査 過半数が構造に懸念
- 2017/11/2
- ハウジング
新居を探す際、立地など選択肢の幅大
人口減少が進む日本が直面している空き家は、近年、社会問題にもなっています。住まなくても維持・管理を行っていれば問題はありませんが、放置したままだと倒壊や不審者の侵入、放火などの原因にもなり、国や自治体が解消に向けた対策を進めています。
和歌山県の空き家率は18.1%と、全国平均13.5%に比べて大きく上回っていて(2013年、総務省住宅・土地統計調査)、今後も増加が懸念されます。
空き家の流通を促し、活用する動きを後押しするには、中古住宅へのマイナスイメージや心配事を取り除くことが必要です。新居を探す際、中古住宅はどのようなイメージがもたれているのでしょうか。
LIXIL住宅研究所・アイフルホームが「失敗しないためのリフォーム情報サイト」で、昨年末「中古住宅に関する各種調査」を公開。中古住宅に持つマイナスイメージを問うと、建物が耐震基準を満たしているかを重視することなどから、「構造が心配」(52%)が過半数を占めました(グラフ参照)。また、中古住宅を購入する際の心配事は、「期間・どのくらい住めるか」(45%)が最多、「費用・ローン」(31%)が続きました。
さらに、中古物件を購入する時に優先することは、「立地優先」(51%)、「価格優先」(21%)、「街並み・デザイン・雰囲気」(13%)など。アンケートの回答では「家屋はリフォームできても、土地は変えられない」といった意見も見られました。
「宅地建物取引業法」の改正で来年4月から、既存(中古)住宅を売買する際、建物の専門家が、住宅の劣化や不具合の状況について調査し、欠陥の有無や補修部分などを客観的に検査する「建物検査(インスペクション)」の活用が盛り込まれます。
新築だけではなく、中古住宅を視野に含めると、立地や環境といった選択肢の幅が増えるメリットもあります。新居を探す際、検討してみてはいかがでしょう。