査定額が“売り出し可能価格”の目安
和歌山県宅地建物取引業協会が、不動産業者の上手な使い方を教えてくれるシリーズ。5回目は、不動産の査定方法について、広報啓発委員長の武田雅博さんに聞きました。
家屋などの建物や土地を売却する場合には、不動産を査定してその価値を確認し、売り出し価格を推定します。「不動産のポータルサイトや、売り出したい物件があるエリアに強い不動産会社のホームページや広告を確認します。類似する物件と照らし合わせれば、ある程度の価値が分かりますよ」と、武田さんは話します。
「ただ、不動産の価値は、建物または土地の状態や周辺環境、登記の有無、境界線など、さまざまな条件が考慮されます」とも。「不動産業者は、プロの目と知識、経験による不動産査定を無料で行っていますよ」と、武田さんは呼び掛けます。
家屋の場合なら、立地の条件や利便性、築年数、敷地面積などの条件に加え、近隣の取引事例を参考にして、価格が算出されます。より詳細な査定額を知りたければ、現地調査をして算出する“訪問査定”も行われるそうです。
出された査定額を参考に、売り主が売り出し価格を決めることになりますが、「高く設定しすぎて売却に時間がかかる場合もあるし、相場より安ければ、損に感じることもあるかもしれません。悩ましいところですね」と、武田さん。「基本的には、適正価格とされる査定額が、“売り出し可能価格”の目安になると考えましょう」
不動産の見積もりを複数社に依頼した場合は、査定額がばらばらになることもあります。「そのときは、高額査定を提示する業者には、『最低いくらなら、確実に売り切ってくれますか』と、最低売却価格を確認するのも、業者選びの決め手の一つです」と、武田さんは最後にアドバイスしてくれました。
不動産に関する相談は宅建協会まで。
お問い合わせ | 073(472)4600(祝日除く月~金曜の午後1時~4時半) |
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