不動産のプロが伝授、知っておきたい賃貸の豆知識⑦ 新生活の費用は今から準備 資金計画を立て金銭管理を
- 2017/10/26
- ハウジング
毎月の負担にならない家賃設定を
4月からスタートした「賃貸の豆知識シリーズ」。今回は金銭管理について、和歌山県宅地建物取引業協会の広報啓発委員長・末吉亜矢さんに解説してもらいました。
まずは、新生活にかかる費用のことから。「地域によって異なりますが、マンションやアパートの契約には家賃の5〜7カ月分のお金が必要です。例えば、家賃が6万円の物件なら30〜42万円。敷金(保証金)や仲介手数料、前家賃、火災保険料などを合算するとこれくらいの金額になります」と末吉さん。
それとは別に、引っ越しに3〜10万円くらい、家具や家電製品、雑貨の購入にも20万円ほど入り用です。「ごく限られた短い期間生活するのであれば、家具付き物件も選択肢の一つですが、家賃が割高になることが多いので、1年以上住むのなら身の回り品は購入することをおすすめします」と言います。
一方、家賃の設定ですが、一般的に月収の3割以内に収めておくのが理想といわれます。しかし、それは自身に収入のある場合の目安。「学生の一人暮らしは、親の負担が大きく、できる限り抑えたいところ。例え家賃が6万円だとしても、生活費を含めると毎月12万円を超えてきます」と。
学生は仕送りやアルバイト代、社会人は給与などの収入が振り込まれたら、収入の範囲で計画的に使うよう家計簿をつけることをおすすめします。「余裕のない生活にならないよう気を付けて。何かと不意な出費もあるので、貯蓄する努力をしましょう。変動費である食費などは個人の意識で節約することが可能ですが、固定費の家賃はそうはいきません。そういった意味でも家賃設定は大事です」と注意を促します。そろそろ私立大学の推薦入試が本格化。「お子さまが遠方の大学を志望している場合は、しっかりとした資金計画を!!」
家計における固定費と変動費
家賃や通信費、保険料などの固定費は毎月一定額必要です。食費や交際費、洋服代といった変動費は自身で節約が可能
県宅建協会 | 073(471)6000 |
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