不動産にまつわる疑問に宅建協会が答えます④
払えなくなるを心配する前に
払える額で資金計画を
読者から質問を募り、和歌山県宅地建物取引業協会広報啓発委員長の藪雅仁さんに答えてもらうシリーズの4回目は、〝住宅ローン問題〟について。たいていの人は、住宅ローンを利用して憧れのマイホームを購入すると思いますが、あれもこれもと夢が膨らみ予算はオーバーしがち。無理をした購入計画にはリスクがつきものです。晩婚化による影響で、定年退職後の“老後破綻”も深刻化しています。
住宅は人生で最も高額な買い物ともいわれますが、多くの人が家を購入して、普通に生活できているので、心配しすぎることはありません。ただし、家を建ててから何年か経つと、家計が苦しくなってくるのは事実です。子どもの教育費は上積みに、さらに第2子、3子と家族が増えると、生活費はかさみます。一方で、働き手である夫や妻が事故に遭ったり、病気になったりということもなきにしもあらずです。
では、住宅ローンが返済できなくなったらどうなるのか。金融機関が定めた期間(3~6カ月程度)を超えて返済が滞ると、残金を一括で返済するように迫られ、それができなければ不動産競売の手続きへと進んでいきます。任意売却で処分する方法もありますが、どちらにしてもマイホームを手放すことになるでしょう。延滞をする前に金融期間などに相談すると、総返済額は少し増えるかもしれませんが、条件変更などに応じてもらえる可能性もあります。
「払えなくなったら…」の心配をする前に、「払える額」で資金計画を立てることを考えて。融資限度額ではなく、無理なく返済できる金額から借入額を決め、毎月積立預金ができるくらいの余力はほしいものです。7月13日号からファイナンシャルプランナーによる資金計画の連載がスタート。そちらも参考に!
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