歯に加え、歯ぐきのケアもしっかりと
歯や口腔内のトラブル予防とケアについて、ライフステージに沿って解説しています。今回のテーマは「壮年期」です。
40歳代以降は、歯周病などで歯を失う人が増えます。働き盛りで歯科医院へ行く時間もなく、手遅れになりがち。年に1~2回は、歯科健診を受けることが大切です。年齢とともに歯ぐきが退縮し、歯根が出てくることがあります。この部分はエナメル質よりもやわらかく、むし歯になりやすいので注意が必要です。
日ごろのセルフケアのポイントは、歯と歯の間、歯周ポケットに届くよう毛先を使って丁寧に磨くこと。さし歯や詰め物のある歯は、継ぎ足した部分をよく注意して磨きます(図①)。詰め物のある歯は、その周りがむし歯になりやすいので、毛先を当てて小刻みに磨きましょう。歯と歯の間にすき間ができるようになったら、歯間ブラシで清掃を。挿入するときは歯ぐきを傷つけないように注意してください。ブラシを水平にして、ゆっくり前後に2~3回動かします(②)。根の部分は歯垢(しこう)がつきやすく、やわらかいのでむし歯になりがち。毛先をしっかり当て、小刻みに動かしながら磨きましょう(③)。デンタルフロスは歯ブラシの毛先が届かない歯間部の清掃に使います。フロスの両端を指に巻きつけ、歯と歯の間に歯面に沿って挿入し、歯の側面をこすりながら2〜3回上下します(④)。
(和歌山県歯科医師会・地域保健委員会)
関連キーワード