修繕費や解体費を含めた資金計画を
和歌山県宅地建物取引業協会が指南する「成功する土地探し」シリーズ。8回目は中古住宅付きの土地の購入について、広報啓発委員長・末吉亜矢さんが解説します。
マイホームの希望エリアに土地が見つからない場合、中古住宅を購入し、リフォームして住んだり、解体して新築を建てたりする選択肢も。「中古住宅付きの土地は相場より安く購入できるのが魅力ですが、注意したい点がいくつかあります」と、末吉さんは話します。
まず、中古住宅を新居として活用する場合。「建物の現状の確認を。見た目で外観や内装の状態が良くても、見えない部分の劣化が進んでいることも」と末吉さん。
「ホームインスペクターと呼ばれる住宅診断士に、中立的な立場で性能や構造などの状況調査をしてもらうのもおすすめです」とも。「専門家の目で見て欠陥が見つかったら、購入を検討したり、売り主と修繕費を含む価格の交渉をしたりできます」。リフォームを希望するなら、専門業者に見積もりを取れば、物件の価格とリフォーム費用を合わせた家づくりの総額が分かります。
家屋を解体して更地にする場合、まず確認したいのが、「再建築不可物件」でないこと。「今ある建物を取り壊すと、建物を新しく建築できない物件のことで、建築基準法で定められています」
解体や撤去に関しては、「中古住宅は現況渡しが一般的で、買い主側が解体や撤去の費用を負担することが多いです」と末吉さん。撤去物も、家具や家電の残置物から、塀や庭木、家の基礎まで多岐にわたります。「不動産仲介業者に解体や撤去の費用を見積もってもらい、相場価格からその分を差し引いてもらえるように、売り主との交渉を依頼しましょう。産業廃棄物などの地中埋設物も、契約不適合責任の対象になるか、確認しておくといいですね」
さらに、「隣家との境界や塀などの所有権も明確にしておけば、ご近所トラブルを回避できます」とも、最後に話していました。
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