テレビの静かな地殻変動
新時代のMCとは?
4月スタートの新番組バラエティーを改めてザッピングをすると、気が付いたことがある。芸人МCの横には、ほっこりした安心感のある女性タレントが多くブッキングされていたのだ。佐藤栞里(しおり)、渋谷凪咲(なぎさ)などがその代表格。思えば、今年1月から3月にかけて、“フジテレビ問題”が世間を騒がせた。去年も、一昨年も別の騒動があり、マスコミと芸能界の空気は大刷新。それを受けて、より一層の安心感が求められてるのだ。
МCも近年台頭しているのは、毒気より番組を心地よく整える力にたけた人たち。サンドウィッチマン、千鳥、ハライチ岩井、山里亮太といった芸人は、その代表格だ。本来持つ毒気を隠し、穏やかな進行役として新たな魅力を発揮している。嫌われないギリギリのラインで光るトークスキルこそが、今のニーズというわけだ。もはやМCの役割は「盛り上げ役」から「空気の温度調整役」へ。まさにエアコンのような芸人が、新時代のテレビ王になるのかもしれない。ただし、エアコン同様、たまにはメンテをしなければ、カビという毒素が出るので、ご注意を。
テレビのツムジ 関西の放送作家がバッサリ!
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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