コロナ禍で急増のネタ番組
その理由とは?
本当に参った、3度目の緊急事態宣言。外でお酒が飲みたいと、和歌山などへ移動する京阪神の人間がいるとか。けしからん。テレビ業界では、移動制限として基本的に近畿エリア外のロケはNGだ。そんな中、増えているのは、お笑いネタ番組。「千鳥のクセがスゴいネタGP」(フジ系)、「有吉の壁」(日テレ系)と、数えればキリがない。なぜ、増えているのか? 答えは、先ほどの理由同様、移動なしでOKだから。ロケはコロナ禍で、急にNGになる可能性が。一方、ネタ番組は収録場所の感染対策だけで済む。それに芸人だけでスタジオ収録するので、コスパも良い。もう一つ、ネタを好む視聴者が、テレビ局が今最も力を入れているコアターゲットだからだ。コアターゲットとは、局によりけりだが、10代以上から49歳以下の視聴者のこと。商品への購買力があり、スポンサーのニーズが高いのだとか。しかも、SNSとの親和性も高く、番組宣伝にもなる。今や、世帯ではなくコア層の視聴率で争う時代へ。でも、それすら危うくなると、今度はネオコア層なんて言い方で、新たな指針が出てくるかも。
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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