“どこから何を隠す”を明確にして設置
家の外側の空間を構成し、豊かな暮らしを演出するエクステリア。カーポートや門扉など多彩なアイテムがそろいますが、2022年度の製品別シェアを見ると、フェンスがトップに立ち、全体の約3割を占めています(「日本エクステリア工業会」調べ)。
シリーズ10回目は、一般住宅で需要が高い「目隠しフェンス」に着目。「タカショー」(海南市南赤坂)のプロユース企画部マネジャー・永田真弓さんに、その種類や選び方について聞きました。
外からの視線を気にせずに室内や庭でくつろげることは、マイホームの重要な要素。「プライバシーを守るために外部からの視線をカットしたいなら、ボード型や隙間なく板を並べたフェンスがおすすめです」と話す永田さん。「ただ、このタイプは光や風も遮るので、室内の日当たりや風通しが悪くなったり、植栽の成長に影響が出たりすることもあります」とも。
フェンスに採光性や通気性を求めるなら、スリットが入ったタイプを。「縦向きの千本格子タイプなら、目隠し効果と適度な抜け感を両立できます」。板張り型も、板と板の間に隙間のあるものだと、圧迫感が軽減されます。「フェンスは家を装飾する意味合いも持つので、家のデザインや周囲の景観に合わせることも大切です」。アルミやタイル、樹脂、天然木など素材はさまざまで、素材によって質感やメンテナンスの頻度が変わります。
「設置場所や高さを決めるには、『どんなシチュエーションで、誰からの視線が気になるのか』が決め手に」と、永田さん。「接道や隣家との位置関係などをできるだけ具体的に、業者に相談するといいでしょう」とアドバイスします。
家をフェンスで囲む場合、材料費や施工費など費用が意外とかかります。「人通りの多い道に面する窓の前など、気になる箇所だけ取り付けてみるのもいいですね」と、話していました。
関連キーワード