室内との段差がない“現代のぬれ縁”
外構や庭にこだわって住まいをより魅力的に。シリーズ7回目は「ウッドデッキ」をテーマに、「タカショー」(海南市南赤坂)のプロユース企画部マネジャー・永田真弓さんに話を聞きました。
憩いの場や子どもの遊びスペースとして、家族の時間を充実させるウッドデッキ。「普及したきっかけは、90年代のガーデニングブームです」と話す永田さん。「ブームを機に、従来の日本庭園の“見る庭”から、西洋式の“使う庭”“過ごす庭”へと、庭づくりの意向が変わりました」。それに伴い、日本の居住生活用にアレンジしたガーデンアイテムが生まれ、ウッドデッキもそのうちの一つ。「靴を脱いで上がる日本の家らしく、室内の床と同じ高さにデッキを設置。室内の延長線上として行き来できるのは、ぬれ縁と一緒ですよね」
ウッドデッキの素材には天然木と人工木があります。「天然木は自然な風合いが魅力で、日光が当たっても表面温度が上がりにくいメリットも。木材の劣化を防ぐため、保護塗料を定期的に塗りましょう」。一方、プラスチック素材と木粉を混ぜて作られた人工木は耐候性に優れ、ささくれや腐食の心配がありません。「汚れがついても、水洗いや拭き掃除で済むことが多く、お手入れが楽です」
デッキを設置するタイミングは、新築時に施工業者に依頼すれば、外観のデザインや敷地条件に合ったものが出来上がります。家を建ててから後付けする場合も業者にお願いできますが、ホームセンターなどで組み立て式のものを購入して自分で取り付けても。「子どもの誕生や巣立ちなど、家族構成が変われば庭での過ごし方も変わります。部屋を模様替えするように、ファニチャーやシェードと組み合わせてデッキをコーディネートし、そのときどきのライフスタイルに合った、くつろぎ空間をつくるのもいいですね」と、永田さんは話していました。
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