みそソムリエ宮本さんの味噌漬け春夏秋冬「烏賊(いか)と菜の花の味噌黄身酢がけ」
- 2018/4/12
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日本の伝統的な発酵食品である味噌。季節に合わせて、おいしく、ヘルシーに暮らしに取り入れてみませんか。みそソムリエの宮本さんに、味噌を使った料理のレシピや、味噌に関する知識を伝授してもらいます!
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【味噌黄身酢あん】 | |
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【味噌黄身酢あん】
①練りからしと塩以外の材料を全てボウルに入れて混ぜ、湯せんにかける
②マヨネーズの様にとろりとしてきたら、火からおろして練りからしと少しの塩で味付け
③粗熱をとり、冷蔵庫で保存
①菜の花をさっとゆで、ザルに浅く広げて冷ます
②粗熱が取れたら水気を優しくしぼって5cmほどの長さに切る
③ボイル烏賊は味を見て塩が足りない場合は塩を振って下味をつける
④皿に菜の花と烏賊を盛り、味噌黄身酢をかける
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<味噌だれ> | |
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①味噌だれの材料をよく混ぜ、豚ミンチを混ぜておく
②サラダ油とショウガとニンニクをフライパンに入れ、弱火で熱する
③香りが出てきたら蓮根のみじん切りを入れて炒める
④③に火が通ったら取り出し、サラダ油をひいて①を弱火から中火で炒める
⑤ポロポロとほぐれ、汁気がなくなり油が出てきたら③と蓮根のすりおろしを加えて炒める
⑥水50ccを入れ、しっかりととろみがついたら火を止め、塩で味を整えてできあがり
野菜で巻いたり、うどんに絡めたり、豆腐や厚揚げにのせて。
※赤だしを使う場合は、だし入りでないものを使用してください
日本の味噌の中でも異彩を放つ、独特の濃い色の八丁味噌。二夏二冬という長い期間熟成させて作るので、味噌自体にまったりとしたうま味とカカオのようなコク、豆味噌独特の渋みや苦味があるのも特徴です。
愛知県岡崎市で製造されている八丁味噌ですが、八丁という名前は、徳川家康公が誕生した岡崎城から西へ八丁(870m)の八丁村(現在の八帖町)で作られていたことに由来しています。
作り方を簡単に説明すると、蒸煮した大豆を潰し、握りこぶし程度の団子にした“味噌玉”を作ります。それにこうじ菌を付け、じっくり寝かせて4日間ほどかけて豆麹を作った後、崩して塩と最小限の水と混ぜて杉おけへ。その上に、石を円すい状に積み上げて重石をします(下記写真参照)。味噌6tに対して重石は3t、石積みの職人が積み上げます。この石を積むのに熟練の技術が必要で、5年から10年かけて学ぶそうです。石にも形や重さがいろいろあり、均一に円すい状に積むのがとても難しいとか。しっかり積まれた重石は、大きな地震がきても崩れないといいます。
積み石の数は約350個、蔵には円すい状にたくさんの重石が乗った杉おけが多数。水分が少なく、固い味噌なので手作業でパックに詰めていたのが印象に残っています。今でも八帖町では、カクキューさん、まるや八丁味噌さんら、1600年代から続く老舗のメーカーが、伝統的な製法を守り八丁味噌を生産しています。
※八丁味噌は「赤だし」と混同されがちですが、「赤だし」は豆味噌と他の味噌を混ぜた味噌のこと、「豆味噌」は豆を麹にして作る味噌のことです

宮本結実さん
和歌山市出身のみそソムリエ。幼いころから自家製みそに親しんできた、大のみそフリーク
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