1月25日(日)は主婦休みの日。年末年始をのりきったアナタ、そろそろ息抜きが必要です。もし夫が楽しく家事をできたら、心置きなく「主婦休み」がとれるはず。そこで「男性は、理屈が分かれば、やる気になる」という主夫芸人・中村シュフさんが、科学の視点で家事を体験。家事サイエンスは男心をつかめるか?
リビング新聞は5月25日、9月25日、1月25日を「主婦休みの日」として日本記念日協会に登録しています
リビング和歌山は2月末日までを主婦休み応援月間として、和歌山の元気な主婦を応援します
肉焼き編
調理科学の達人が伝授
「65℃焼き」
で安い肉も激ウマステーキに!
安いステーキ肉も、「下準備」と「65℃焼き」さえ押さえれば、家庭でも見違えるほど上手に焼けます。肉汁、塩分、焦げ目のうまみが口の中で一体となったとき、ママや子どもたちから「おいしい!」と、声が上がるはずです。
佐藤秀美さん(学術博士〈食物学〉・日本獣医生命科学大学客員教授)
サイエンス1 下準備
必ず室温に戻す
焼く前に室温にもどしておくことで、肉の外と内の温度差がなくなり、火が均一に通りやすくなります。ステーキ肉なら冷蔵庫から出して30分くらいが目安。
反らないために筋切りも(写真1)
赤身と脂身の境目にある筋を切る「筋切り」のひと手間で、反り返らずきれいに焼けます。赤身を傷つけると肉汁が出てしまうので、脂身側から包丁を入れること。
塩をふるのは焼く直前(写真2)
早めに塩をして長時間置いておくと、浸透圧の作用で水分が流れ出てしまうため、肉はかたくなります。塩をふるのは焼く直前に。
POINT 塩は両面にしっかりめにふると肉のうまみがより感じられます。コショウをふるなら塩と同時に。肉のおいしさを味わうなら調味はこれで十分
サイエンス2 焼き方
中心温度を65℃以内に
肉の繊維を束ねているコラーゲンは、65℃を超えると一気に縮みます。表面を焼き付けて肉汁を閉じ込め、中心温度は65℃以内にとどめる「65℃焼き」なら、肉汁の流出を防ぎジューシーに仕上げることができます。65℃の見極めは、にじみ出る肉汁です。
肉汁が浮き上がったらすぐ返す(写真3・4)
フライパンに油をひき、油から少し煙が出るまで熱したら肉を投入。表面を観察し、肉の組織の合間から肉汁がうっすら浮かび上がってきたら、すかさずひっくり返します。同様に、焼けた裏面からも肉汁がしみ出てきたら、中心温度が65℃に近づいた証拠。すぐにお皿へ。約2分は切らないで! 余熱で中を落ち着かせることで、全体に肉汁が行きわたり、切ったときも流れ出ません。
POINT 肉汁が全体的に出てきたら焼き過ぎ。1~2カ所で確認できたらOK
「肉汁がじわっと出てきましたね!」
「裏も表も、うっすら浮き上がってくるタイミングを見逃さないで」
取材協力/肉焼き総研 http://nikuyakisoken.jp/
あふれてくる肉汁と、表面の焼き目、しっかり利かせた塩コショウ。ザクッとかみしめると、うまさのパンチがすごい!
洗濯編
水洗いが正解
ママも知らない
フワフワ「ダウン洗い」
身体から出る汚れは、水洗いが一番よく落ちます。冬場も汗をかき、袖口などがすぐに汚れる子どものダウンは、ぜひ家庭で洗ってみてください。洗濯槽を使った押し洗いは、身長と力がある方がラクなので、パパの出番ですよ。
LIONお洗濯マイスター 山縣義文さん(工学博士・ライオン快適生活研究所副主席研究員)
サイエンス1 下準備
おしゃれ着用洗剤を用意
羽毛は髪の毛と近いタンパク質でできています。アルカリに弱い素材なので、粉末洗剤など弱アルカリ性の洗剤はNG。風合いが大事なダウンには、普段着用の中性の液体洗剤よりも色あせや型くずれ防止成分の入った中性のおしゃれ着用洗剤がおすすめ。※取扱い絵表示に「水洗い不可マーク」と「ドライマーク」が併記されている場合は、家では洗えません
たたいて浸透
袖口など汚れが目立つ箇所には、直接洗剤を付けてキャップの裏でポンポンとたたき、浸透させておきます。
サイエンス2 洗い・すすぎ方
「洗濯槽」を洗いおけに
空気をたくさん含むダウンは、洗濯機で回しても水面に浮き上がってきてしまうので、汚れはキレイに落ちません。おすすめは、「洗濯槽」を「洗いおけ」の替わりにして手で「押し洗い」すること。洗濯槽にダウンが浸るくらい多めに水を張り、おしゃれ着用洗剤をボトル表示量分入れます。全体を上下に40回程度押し洗い。衣類の中に洗剤液を通すように、やさしく洗うのがポイント。※ドラム型洗濯機ではできません。衣装ケース、ベビーバスなどで代用を
すすぎは手で2回、脱水は洗濯機で
洗いが終わったら洗濯機のドライコースで30秒程度脱水し、再び水をためます。手でダウンを上下させてすすいだら、再びドライコースで30秒程度脱水。この作業を2回繰り返します。
サイエンス3 干し方
さばく・たたき上げる
干す前に、羽毛のかたよりを減らすため、ダウンの肩やすそを持って軽く「振りさばいて」形を整えます。ハンガーにかけて、風通しの良い場所に陰干し。少し乾いてきたら、下にたまった羽毛を上に向かって「たたき上げ」て羽毛をほぐします。ダウンは乾きにくいので、2・3日かけてゆっくり乾燥させましょう。
取材協力/ライオン https://lidea.today/
しっかり汚れが落ちるのにびっくり。キレイになったのが一目瞭然で、「やった感」が高いのが男性的にはうれしい。
安くて激ウマ「しっとりジューシー鶏ムネ肉焼き」や、今どき「機能性インナー」のニオイ・黄ばみ撃退法など、「パパ家事サイエンス」の続きはリビングWebで!
2月28日までは、リビング和歌山の「主婦休み応援月間」
日ごろ家事や育児、介護など、どうしても主婦業を優先させてがんばっている皆さんに、主婦休み応援月間の期間中、お得に楽しめるサービスを提供してくれるお店の情報を集めました。「ひとりでゆっくり」「家族でわいわい」、あなたのスタイルで主婦休みを過ごしてください。
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